AIインフラ投資が減速に向かう可能性【メルマガ連携】


※この記事は、「Sheetmetal メールマガジン」No.300(2026年10月30日配信)からの転載になります。

 

AI、データセンター、半導体産業が世界経済を牽引しています。

 

一方で、アンソロピックのダリオ・アモデイCEOが「AIが自ら次世代モデルを開発する『再帰的自己改善(RSI)』が進み、人間の制御力を超えるリスクがある」として、「開発速度を落とすべきだ」と発言しました。オープンAIのサム・アルトマンCEOやイーロン・マスク氏らも減速の必要性に同調する姿勢を示しており、AIモデルの進化や効率化により必要となる半導体数が変化する可能性や、開発速度の見直しを巡る議論が浮上しています。

 

さらに、世界的な高金利の環境下で資金調達の不透明感が強まり、市場では巨額の開発投資が必要なAIインフラ投資が減速に向かう可能性が指摘され始めました。

 

半導体メーカーや半導体製造装置メーカーの決算が大幅な増収増益となる一方で、米国のテック企業は巨額のAI投資の資金を社債で調達しています。長期金利が5%台と2002年以来の高水準で推移する中、企業の資金調達が難しくなることも投資が減速する要因とみられています。

 

さらに株式市場では、11月3日に行われる米国の中間選挙で、共和党に代わって民主党が上下院で過半数を占めるという見方が広がり、AIデータセンターが増えることで電力需要が拡大し、電力需給の逼迫、環境への影響を理由に、AIデータセンターなどの建設が停滞するといわれ、すでに関連するテック企業の株価は大幅に下落し始めています。

 

こうした中で10月15日には、米国のAIクラウド大手、コアウィーブ社の社債価格急落をきっかけにAIインフラ投資の減速懸念が広がったことに加え、半導体関連企業の比率が高い台湾や韓国の株式市場が下落したことも重なり、日経平均は前場に一時3,318円34銭安(-4.9%)と、歴代3番目の下げ幅を記録し、6日続落となりました。

 

翌16日は若干戻しましたが、市場ではしばらくは乱高下が続くとみられており、先行きが見通せない状況となっています。

 

これにより、好調な半導体製造装置業界にも影響すると考えられています。こうしたことから現在の好調は長く続かないという警戒感が広がっています。米国の中間選挙の結果次第では、2027年に向けて景気判断が難しくなります。足元をしっかり固めていく必要があります。

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