レスポンシブル・ビジネス・アライアンス(RBA)行動規範【メルマガ連携】

※この記事は、「Sheetmetal メールマガジン」No.167(2021年9月29日配信)からの転載になります。

 

お客さまから、レスポンシブル・ビジネス・アライアンス(RBA)行動規範に関する問い合わせをいただきました。2050年のカーボンニュートラル、持続可能な開発目標(SDGs)などへの対応が企業に求められる中、発注元からRBAに関する案内があったということでした。

 

RBAは、電気電子機器産業における行動規範で、電気電子機器産業、またはそれらが主な部品である産業、およびそのサプライチェーンにおいて、労働環境が安全であること、労働者が敬意と尊厳を持って処遇されること、さらにその事業活動が環境に対し責任を持ち、倫理的に行われることを確実にするための規範とされています。

 

参加企業となるためには、事業者はこの規範への支持を宣言したうえで、規範に記載された管理システムに基づき、規範とその基準への適合を積極的に追求しなければなりません。すでに電気電子機器業界の大手企業の多くがこの規範に対応した取り組みを行っており、重要仕入先へのサステナビリティセルフチェックの推進、RBAに準拠したマネジメントの導入と維持向上への取り組みを行っています。

 

その一環として、サステナビリティセルフチェックによって労働・安全衛生・環境などの取り組みをアンケート方式でサプライヤーに自己評価してもらう活動も行われています。サスナビリティセルフチェックでは、85点以上でリスクが低い、65点以下でリスクが高いとみなされます。リスクが高いと見なされると、改善が進まなければ取引停止の可能性も考えられます。

 

問い合わせをいただいたお客さまには「サプライヤーにとって、ハードルの高い規範となる可能性があります」とお答えしました。そのお客さまにはまだ「セルフチェックアンケート」の依頼は来ていないということでしたが、近々に行われる可能性もあることから「早急な対応を考えたい」とおっしゃっていました。

 

私たちにとっても聞き慣れない言葉でしたが、SDGs ― 2015年9月の国連サミットで加盟国の全会一致で採択された「持続可能な開発のための2030アジェンダ」に記載された、2030年までに持続可能でよりよい世界を目指す国際目標への取り組みは、世界のユニバーサル(普遍的)な課題となっています。大手企業はサプライチェーン全体での取り組みが求められているだけに、リスクマネジメントの観点からも、今後はサプライヤーの選別が行われていくことが考えられます。

 

板金業界もSDGsに対応した労働・安全衛生・環境などの取り組みを考えることが必要になっています。