板金業界の構造変化が加速 ― どうする経営者【メルマガ連携】

※この記事は、「Sheetmetal メールマガジン」No.216(2023年7月27日配信)からの転載になります。

 

板金業界を取材で歩く中で、大きな構造変化が起きていることを実感しています。

 

日本の板金業界の年間出荷金額は、正確な統計がないのでわかりませんが、これまで国内外で2,000社あまりの板金企業を訪問し、ヒアリングした経験から、おおよそ4兆円と推測しています。

 

企業数を2万社とすると、1社あたりの売上高は2億円となります。従業員1人あたりの売上高を月100万円とすると年1,200万円。それで年間売上を割ると、1社あたりの従業員数は16~17名になります。この数字は、これまでに訪問したお客さま工場の実態と近似します。

 

こうした企業も、最新設備の投資額は1億円以上になる場合があります。補助金を活用するという手立てもありますが、設備投資をしたくても資金のめどが立たず、後継者難も加わり、休・廃業を余儀なくされることもあります。その前にM&Aによって、経営権を手放すケースも増えています。

 

このままの状況が続けば、板金業界の企業数が1万社を割り込むのも時間の問題です。しかも、これから日本の板金市場が現在の4兆円を上まわるような市場規模に発展することも難しくなっています。

 

本誌の「視点」で何度も取り上げていますが、業界では売上規模が20億円を上まわる企業が次々と誕生しています。100億円を超える企業も誕生しています。こうした「板金ゼネコン型」の企業がますます力をつけ、売上規模の小さい企業は淘汰されていくという二極化が進んでいます。

 

こうした潮目の変化の中で、経営者には自分の会社をどうしていくのか、どうしたいのか、真剣に考えることが必要になっています。