※この記事は、「Sheetmetal メールマガジン」No.227(2023年12月27日配信)からの転載になります。
大リーグ・エンゼルスからフリーエージェント(FA)となった大谷翔平選手が12月9日、ドジャースに移籍しました。
契約は10年総額7億ドル(約1015億円)で、北米プロスポーツ史上最高ということです。しかも、年俸の97%が後払いで、契約期間中の年俸は200万ドル(約2億9,000万円)という異例の内容で驚きました。
その理由について大谷選手は「もともと後払いというのは大型契約になると、どの選手にもつくもの。そのパーセンテージに関しては選手に一任するというところでありますし、そこを含めて自分が今受け取れる金額を我慢して、ペイロール(球団の総年俸)に柔軟性を持たせられるのであれば、僕は全然後払いでいいです、というのが始まりです」と明かしています。
そしてドジャースへの入団を決めた理由については「オーナーをはじめとして『ドジャースが経験してきたこの10年間をまったく成功だとは思ってない』とおっしゃっていたので、それだけ勝ちたいという意思がみんな強いんだな、というのは心に残った」と答えていました。
大谷選手らしいと感じたのは、その後に「一番大事なのはやっぱり全員が同じ方向を向いていることが大事だと思うので、オーナーグループもそうだし、フロントのみなさんもそうですし、もちろんチームメート、ファンのみなさんもそうですし、みんながそこに向かっていることが一番大事かなと思います」と答えている点です。
球団トップから監督、コーチ、選手、スタッフまでの全員が「勝ちたい」と思わなければ、成すべきことも成しえないという大谷選手の日ごろからの考えが反映されていると思い、この発言が強く印象に残りました。
どんな組織でも関係者が一丸となってベクトルを合わせなければ、良い結果は生まれません。こうした考え方は私たちが常々持っていなければならないことです。同時に同じ思いを持たせ、それを持続させるのは組織の上に立つリーダーの役割だと再認識しました。