環境変化への対応力が求められる2026年【メルマガ連携】

※この記事は、「Sheetmetal メールマガジン」No.276(2025年11月29日配信)からの転載になります。

 

 

月刊誌の編集に携わっていると1年の過ぎるのが早い。すでに2026年1月号、2月号に向けた取材・編集作業に取り組んでいます。

 

年明け後の掲載記事となるので、取材先では必ず2026年の景気見通しをお聞きしていますが、足元の受注環境が良くないと言われる一方で、来年に向けては期待含みもありますが、景気の上振れを見越して、売上増を見込まれているお客さまが多い気がしています。

 

お客さまが期待されているのが、AI向け半導体の伸びにともなう半導体製造装置需要の拡大、さらにデータセンターの建設需要の伸びに対応した再エネ関連需要、受配電設備、冷却設備。さらには、防衛費のGDP比2%達成を目指すうえで需要が高まる防衛装備品。また、人手不足に対応した物流・梱包機器、ロボット関連、冷凍機器を中心とした食品・厨房機器業界。こうした業界の仕事を受注しているお客さまでは、20~30%ほど仕事が増えていました。特に、防衛装備品関連では、生産が倍増しているケースもあります。

 

一方で、お客さまの工場では人手不足と、経験とノウハウ、スキルを備えたベテラン作業者が高齢化に伴って減少してきており、技術伝承ができないため、自動化・スキルレス化が急務となっているという認識が共通しており、先々の自動化・省人化投資には積極的な考えを持っておられました。

 

また、企業の社会的責任に対する意識も高く、企業としての社会貢献を考えながら、SDGsに対応して持続可能な社会をどのように実現していけば良いのか、といった考え方をお持ちで、地域の祭礼やイベントに積極的に参加して、オープンファクトリー、子どもたちを対象としたものづくり体験ワークショップを開催されている企業もありました。

 

さらには「女性が活躍できる職場づくり」を掲げ、加工現場に女性を登用するケースも増えており、従業員に占める女性の割合が半数を超える企業も出てきています。

 

板金業界にとって2026年は景況感もさることながら、企業を取り巻く環境変化への対応力が求められる1年になりそうです。