※この記事は、「Sheetmetal メールマガジン」No.268(2025年7月29日配信)からの転載になります。
善光寺大本願の7月のことばは「やすらかなこころ おだやかなこころ」です。
毎月、月初めに必ず善光寺大本願のホームページを開いて今月のことばを確認していますが、このことばに出会った時は、ほっとした気持ちになり、つい手を広げて大きく深呼吸をしてしまいました。体調がすぐれず、病院通いが続き、熟睡することもままならず、ため息をつくことの多い日々が続いていただけに、なるようになるという自然体で時を過ごすことを忘れていました。このことばに出会った瞬間に、そのことに気がつきました。徳川家康ではありませんが、「鳴かぬなら鳴くまで待とうホトトギス」と口ずさんでいました。
トランプ政権による関税政策の影響で、世界経済は下振れリスクが高まり、日本経済にも大きな影響をおよぼしています。ロシアによるウクライナ侵攻、パレスチナ問題をはじめとする中東情勢、中国の海洋進出、緊張を増す朝鮮半島情勢と、地政学リスクは一触触発のところまできています。
その一方で、二極化が進む日本社会の課題に対応すべき政治の貧困が目につきます。参議院選挙の各政党の政策もバラマキのオンパレードで、改革には痛みがともなうものということが、すっかり抜け落ちた議論が行われ、政治に対する不信が募るばかりです。
心穏やかでやすらかなことが片時もない日々が続いていただけに、この日を境に自身の体調を含めて達観することができるようになってきました。
しかし、体調管理を含め、達観しているだけでは問題は解決しません。穏やかに、やすらかになった心根で自分を見つめ、世の中のさまざまな課題を考え、自分なりの考えを整理しようと考えています。無論それで何かが変わることはありませんが、ものの見方が変わると思います。また、すべての課題にポジティブに向き合うことができると考えました。今を生きるということはそういうことではないかと思います。
「やすらかなこころ おだやかなこころ」 ― 良いことばです。