補助金申請は手段であって目的ではない【メルマガ連携】


※この記事は、「Sheetmetal メールマガジン」No.19(2022年7月28日配信)からの転載になります。 

 

新型コロナウイルス感染症の第7波は、オミクロン株でもより感染力の強い「BA5」に置き換わりつつあることも影響し、1日あたりの感染者数は全国で20万人を超えました。これまでの国内感染者総数(NHKまとめ)は7月27日時点で1,192万人を超え、国民の10人に1人が感染したことになります。

 

第7波では10歳未満の子どもが感染する割合が高く、子どもを通しての家庭内感染も増えています。重症化リスクはこれまでよりも小さいと言われていますが、感染拡大の影響はこれから広がっていくと思います。

 

政府は経済活動を維持するため行動制限などは実施しないとしていますが、エッセンシャルワーカーの間でも感染者が増え、医療現場はもとより鉄道・バスなどの公共交通機関で働く人々にも感染が広がれば、社会生活にも大きな影響が出ることが懸念されます。

 

IMF(国際通貨基金)は26日に発表した世界経済見通しで、2022年の世界の実質GDP成長率予測を4月時点の3.6%から3.2%に下方修正しました。新型コロナの影響というよりも、世界に拡大するインフレリスクが重荷になるとしています。

 

先行きが見通せないなかで、日本鍛圧機械工業会は27日、2022年(暦年)の鍛圧機械の受注額見通しを、4月発表の3,400億円から3,840億円に上方修正。過去最高の受注額だった2018年の3,898億円、2番目だった2007年の3,843億円に続く3番目となります。2021年実績の3,315億円からは15.8%増となります。

 

内訳はプレス系が1,600億円、板金系は過去最高額の1,370億円、サービス等も過去最高となる870億円となっています。

 

ここで注目しなければいけないのが、過去最高の受注額が見込まれる板金系です。6月には月間の受注額が162億円となり、絶好調です。半導体製造装置、工作機械、建設機械といった板金製品の需要先業界が好調で、板金機械ユーザーの投資意欲は堅調です。それに加えて、こうしたユーザーが設備導入に際して「省エネ補助金」「ものづくり補助金」「事業再構築補助金」などに申請し、高い確率で採択されていることも影響しています。

 

補助金をインセンティブにユーザーの設備投資意欲が高い状況が続いていることも、日本鍛圧機械工業会が2022年の受注額見通しを上方修正した根拠となっています。

 

「補助金は麻薬。設備投資は身の丈に合わせ自助努力の範囲で行うべき」といった補助金に対するネガティブな意見もあります。しかし、先行き不透明な時代にあって、積極的に設備投資をして挑戦する中小企業を支援するという意味では、社会的意義も大きいと思います。

 

ただ、補助金はあくまで手段であって、目的ではありません。設備投資を行う明確な目的、返済見込みなどを熟考熟慮することは必須だと思います。ユーザーもメーカーも、導入を支援するコンサルタントも、本来の目的を忘れずに補助金の活用を考えていくべきだと思います。

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