「新常態」の本質を認識することが大切

 ※この記事は、「Sheetmetal メールマガジン」No.137(2020年7月31日配信)からの転載になります。

 

4月7日から5月25日までの48日にわたる緊急事態宣言が解除されてからは、経済社会活動を停滞させることなく感染防止に対処する「withコロナ」「ニューノーマル(新常態)」への対応が国民に求められています。

 

しかし、一度たがが緩むと、それを元に戻すのは簡単ではありません。結果として20~30代の若い世代を中心に「夜の街」での感染が増え、家庭・職場でも感染が拡大。7月29日と30日には2日連続で全国の新規感染者数が1,000名を超えました。

 

7月22日からは「Go To トラベルキャンペーン」が始まり、都道府県をまたぐ移動が増え、比較的安心だと思われていた東北地方や離島でも感染者が確認され、各自治体の首長が緊急の対応策を打ち出しています。その一方で、明確な対策を示さず、「緊張感を持って推移を見守っている」と発言するにとどめる行政の責任者は、リーダーとして無責任な気がします。

 

withコロナで経済活動と感染防止を両立させることは大切です。48日間の緊急事態宣言で次期GDPは30兆円以上が消失するという試算もあるように、休業や外出自粛による経済的な損失は非常に大きいものです。しかし、ニューノーマル(新常態)への対応とは、これまでの経済社会活動に戻すことではなく、新たな経済社会活動のモデルを創出して、そこに新たな価値を見出していく活動です。

 

緊急事態宣言下で普及したテレワークが一般的になり、私たちもWeb会議などを活用して遠隔で仕事をすることに慣れてきました。Web会議でも一定の成果を出すために、参加者たちも一生懸命に発言するようになりました。私自身も、かえって密度の濃い仕事ができる手ごたえを感じています。また、出張や会食を含む接待交際の機会が極端に少なくなったことで経費削減にもなり、移動の時間が減り、全体として仕事の効率が改善している印象を持つようになりました。

 

ある経営者は「お客さま向けに実施したアンケートでは、4割ものお客さまが、緊急事態宣言が解除されても面談による商談ではなく、これからもWebを通じて仕事をやっていきたいと回答しており、驚いた」と話していました。

 

私たちはあらためて、「withコロナ」は「以前の状態に戻る」ということではなく、まさに新常態 ― ニューノーマルに対応することだと再認識しなければいけません。