季節のうつろいのように変化対応力を備える【メルマガ連携】


 ※この記事は、「Sheetmetal メールマガジン」No.181(2022年3月28日配信)からの転載になります。

 

東京では昨年同様、4月に入る前に桜が満開となりました。

 

これまでは通勤途上に通り過ぎる住宅の庭に植えられた植栽を見ながら、梅、キブシ、ミツマタ、桃、木蓮、辛夷が咲いて桜の満開を迎えるのが季節のうつろいと感じていました。ところが昨年と今年は、木蓮と辛夷と桜が同時に開花して満開になるという何となく季節感が遠のいた春を迎えるようになりました。

 

3月最後の日曜日、30年来歩いて花見をする近くの川沿いの桜並木を散策しました。いつもは4月の最初の日曜日に歩いていたので、ここ数年は川に浮かぶ花筏を見ながらの桜見物になっていましたが、今年はニュースで東京の桜が満開になったと知り、出かけました。

 

例年より1週間早かったこともあって、本当に満開の桜を見ることができました。昨年はコロナ禍の影響もあって散策する人の流れが少なく感じられましたが、今年はWithコロナが浸透したためか、マスク姿で歩く人たちが多くみられました。

 

季節のうつろいがなくなる一方で、予想もしなかった事が世界中で起きています。ロシアによるウクライナ侵攻、北朝鮮のICBM発射実験、そしてコロナ禍と、予測しがたいことが置き、先々への不確実性が高まっています。最近お会いする経営者の方々も、今は活況で忙しいが、先々が見通せないと言われます。

 

そうした経営者の多くが「これからはお客さまが我々を選ぶのではなく、我々がお客さまを選んでいかないといけない」と話されています。SDGsやESG経営など社会貢献への取り組みが明確な企業、働き方改革をはじめとした雇用環境改善に積極的に取り組む企業、サプライヤーを「下請け」ではなく「パートナー企業」と考える企業など、いろいろな選択肢があるようです。

 

10年ほど前は「エクセレントカンパニー」という言葉がさかんに用いられました。当時はROE(自己資本利益率)がもてはやされ、株主資本に対する利益率で良い企業とそうでない企業が区分けされました。しかし、最近は優秀企業の中身がずいぶん変わり、「ESG経営」として「環境」「社会」「ガバナンス(企業統治)」が企業価値の評価基準になってきました。

 

それだけに中小企業もお客さまから選ばれるのではなく、お客さまを選ぶ時代になり、「良いものをつくる」「言われたとおりのものをつくる」という時代から、大きく変わらなければならなくなってきました。

 

季節のうつろいのように変化対応力を備えなければいけないことだけは確かなようです。

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