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「和衷協同」の考えでヒトづくり

最新設備と匠の技術を融合 ― 高付加価値なモノづくり

株式会社 佐藤製作所

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画像:「和衷協同」の考えでヒトづくり①ファイバーレーザ複合マシンACIES-2512T-AJ+AS-2512NTK+ULS-2512NTK/②アルミ製の鉄道車両部品

社是は「和衷協同」「技術品質向上」「誠実」

画像:「和衷協同」の考えでヒトづくり佐藤勇二社長

1961年、20歳の佐藤勇二社長は「和衷協同(わちゅうきょうどう)」(心をひとつにして物事にあたること)、「技術品質向上」、「誠実」を社是と定め、東京都大田区の貸工場で、鉄道車両部品・自動車部品の板金加工を生業とする佐藤製作所を創業した。

1965年、資本金100万円で㈲佐藤製作所を設立した。事業拡張のため1971年には横浜市鶴見区内に本社工場を移転。1984年には故郷の新潟県蒲原郡中条町(現・胎内市)に600坪の新潟工場を開設(その後増設して現在は3,000坪)、地元に雇用機会を創出した。それとともに同年、株式改組して㈱佐藤製作所となった。

佐藤社長は「学校を出て大田区内の板金工場に就職しました。仕事に習熟していくにつれ、ひらけゆく自分の将来を考え、お客さまの要求に対応するために自分の会社を持ちたいと考えるようになり、20歳で起業しました。信じるところに道はひらける。どんな夢でも実現できる可能性はある。未来を切り拓く人間の力は決して『否定する』ところからは生まれない。たしかな技術力と力強い信念を持って、あらゆる不可能に挑戦することを信条としてきました」。

「社会のニーズに組織的に対応できる企業を目指し、常にお客さまのご要望に応えられるよう、設備の近代化、生産合理化、原価低減、品質向上に取り組み、技術水準と生産効率の向上を目標に掲げ、順調に発展してきました。『品質は人質(ひとのしつ)にあり』との考えで日々邁進してきました」と、創業から現在まで貫き通してきた自身の信念と歩みを語る。

創業から58年、一代で従業員46名、横浜と新潟の2カ所に工場を構える企業に発展させた手腕には定評がある。現在は鉄道車両で使われる床下機器、構体に付属するさまざまな艤装品、半導体製造装置、航空機部品、制御盤、デスク盤など、幅広い業種の仕事を受注している。

  • 画像:「和衷協同」の考えでヒトづくり曲げ加工データ作成全自動CAM VPSS 3i Bendで作成された曲げ加工データによるシミュレーション
  • 画像:「和衷協同」の考えでヒトづくり自動金型交換装置付きベンディングマシンHG-1003ATC

最新設備と職人技を融合

佐藤社長は「自動化による大量生産は製品の付加価値が低く、また、海外生産と競合する。そこで当社は、高品質加工を目指し、より付加価値の高い製品づくりに取り組んできました。最新の設備と匠の技術力を融合し、OJTを活用した人材育成に力を入れてきました。いくら最新の設備があっても、それを使う人間のレベルが低ければ宝の持ち腐れになってしまいます。良い製品をつくるには、やはり匠の力が必要です」。

「当社は、社員のスキルアップを常に心がけています。新潟工場には35名の社員が在籍しています。工場板金技能士の技能検定では1級合格者が私を含めて延べ4名、2級技能士は延べ12名、そのほかにアルミ・ステンレスのTIG溶接の資格を持つ作業者が延べ30名、半自動溶接の有資格者が延べ4名おり、事務職を除いた社員の大半は何らかの資格を有しています」と、ヒトづくりの成果を語る。

  • 画像:「和衷協同」の考えでヒトづくりファイバーレーザ溶接システムFLW-4000によるレーザ溶接
  • 画像:「和衷協同」の考えでヒトづくり溶接が完了した製品。高品質な仕上がり

会社情報

会社名
株式会社 佐藤製作所
代表取締役
佐藤 勇二
住所
神奈川県横浜市鶴見区駒岡2-5-8(本社工場)
新潟県胎内市高畑591-2(新潟工場)
電話
045-573-1751(本社工場)
0254-45-2323(新潟工場)
設立
1965年(創業1961年)
従業員数
46名
主要事業
精密板金加工・非鉄金属加工・筐体フレーム加工・装置物組立・レーザ加工/鉄道車両部品・制御盤・照明器具・航空機部品・医療機器・半導体製造装置
URL
http://www.satou-ss.co.jp/

つづきは本誌2019年1月号でご購読下さい。

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