超高速・高精度加工を実現するREGIUS-AJ
自社と地場産業を融合した総合力 ― 「スーパー黒子企業」がテーマ
REGIUS-AJ導入で加工速度は2~4倍に ― 工場の電気使用量は30%以上減少
シマト工業 株式会社
棚付き自動機4台・単体機2台のブランク工程6台体制
シマト工業㈱は2022年4月、新潟県三条市の本社工場にファイバーレーザマシンREGIUS-3015AJ(9kW)をフォーク式パレットチェンジャーASFH-3015Gとともに導入した。これにより同社のブランク工程は、REGIUS-AJを含む棚付き自動機4台と単体機2台の計6台体制となった。
REGIUS-AJはCO2レーザマシンFO-2412(3kW、シャトルテーブル仕様)との入れ替えで導入し、ボリュームゾーンである板厚1.6~3.2㎜の加工能力は劇的に改善。CO2レーザからファイバーレーザへと置き換えたことで、工場建屋の電気使用量は30%以上削減できた。また、ダウンタイムゼロ・安定加工を支援する新機能「Laser Integration System」(LIS)によって、点検作業などの自動化・スキルレス化も進んだ。
「スーパー黒子企業」がテーマ ― 自社と地場産業を融合した総合力が強み
シマト工業は「スーパー黒子企業」をテーマに掲げ、自社の一貫生産システムと燕三条の地場産業を融合した“総合力”を強みに、さまざまな分野の得意先へ向けて最適なものづくりを提案している。
5カ所の生産拠点と充実した加工設備群により、金型設計・製作から金属プレス加工、板金加工、機械加工、溶接、塗装、プラスチック成形、組立までの「一貫生産システム」を自社内に確立。その一方で、ものづくり企業の集積地である燕三条地域の地場産業と強力なネットワークを構築し、小規模でも強みを持った100社以上の協力企業と連携している。
自社と協力企業の生産ウエイトはおよそ半々。多工程にわたる複合的なものづくりを得意とし、同社がコーディネーターとなって品質・納期を担保することで、多様なニーズに対応できる体制を整えている。
斎藤直人社長は「当社の一番の強みは“まとめる力”。自社だけでなく、地場のものづくり企業の力を結集することで、1枚の最終図面でオーダーしていただければワンストップで対応できます」と力を込める。
得意先は県内・県外を問わず100社を超える。そのうち上位10社の主力得意先からの売上が全体の70~80%を占めるが、売上構成を見ると地域・業種とも幅広く分散しており、景気変動への耐性も高い。
業種では物流搬送機器が約30%と最多。それ以降は農機具、アウトドア製品、建設資材、産業機械、建設機械、工作機械、体育施設がそれぞれ7~8%で横並びとなっている。しかも県外企業からの売上が70%を占めており、同社が県外の仕事の受け皿となることで、地場産業の発展に貢献している。
会社情報
- 会社名
- シマト工業 株式会社
- 代表取締役社長
- 斎藤 直人
- 所在地
- 新潟県三条市柳川新田978
- 電話
- 0256-38-751
- 設立
- 1955年(1950年創業)
- 従業員数
- 260名
- 主要事業
- 物流機器、農業機械、暖房器具、厨房用品、建設機器、発電機関連、鉄道関連等の製品および部品の製造
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