板金、切削、複合加工を駆使した「プロのものづくり集団」
VENTIS-AJの「品質モード」で効果を上げる ― CO2レーザの1/3程度の時間で加工が可能
株式会社 プレトライアル
精密板金・切削・組立をワンストップで加工
㈱プレトライアルを創業した柴田利三会長は77歳。60年以上も一線で活躍し続け、現在も自社製品開発・製造に現役で携わっている。
柴田会長は今市市(現・日光市)で生まれ、東京都大田区内の金属プレス工場に就職するも、大型のプレスマシンに馴染まず退社。次は同郷者の紹介で前職と同じプレス関係の工場に就職し、次第にプレスに慣れて量産加工前の試作や金型製作の仕事に携わるようになり、ものづくりの楽しさを感じるようになっていった。
1971年に28歳で東京都八王子市内において試作などを行う個人会社を創業し、1972年に栃木県今市市に移転。その後1982年に金型製作・機械加工に特化した㈲大進金型を設立。1988年に精密板金試作部門を強化した㈲進栄工業土沢事業所を設立した。1989年に進栄工業土沢事業所を株式改組し、社名を㈱プレトライアル(板金加工業)に変更した。さらに1990年に大進金型を株式改組し、㈱大進ソテック(切削加工業)とした。
そして2004年、4,500坪の用地に、外観にオレンジ色を配したスタイリッシュな1,500坪の事務所・工場を新築した。2005年には大進ソテックを吸収合併、プレトライアルを存続会社として機械加工、プレス板金加工事業を統合。設計から治工具加工、精密板金加工、切削加工、組立までをワンストップで加工できる金属加工のトータル企業となった。
プロのものづくり集団として研さんを重ねる
2018年に3代目社長に就任した柴田光信社長は「当社の特徴 ― 他社との差別化ポイントは板金加工と機械加工の複合加工に対応していることで、工場を1カ所に統合し、流れるような生産ラインを構築しています。受注する製品は子部品まで含めると月間4,000~5,000件で、そのうち60%が半導体・FPD製造装置に使われる板金部品です。そのほか、通信機器、食品機械、自動車部品製造機械、農業機械なども受注しています。売上全体の約10%を占めるのが、冷凍車庫内搬送システムの『スマートローダー』。さらに『金型収納ラック』、メーター板やスケッチ材を板厚・材質別に格納できる『材料ラック』などを製作しています」。
「従業員数は61名、平均年齢は35歳と比較的若いと思います。会長も現在までにいろいろ経験してこられ、私もそんな両親の背中を見て育ちましたので社長就任の覚悟はありました」。
「創業以来、当社はプロのものづくり集団として日々、研さんを重ねながら、お客さまとの信頼関係を構築することを目指してきました。お客さまには真摯に対応し、お預かりした図面をもとに丁寧に対応しました。オーダーメイド職人のように、ものづくりに磨きをかけ、試作や小ロット、量産にかかわらず即納体制を整えており、他社では対応できない仕事が当社に依頼されるケースも増えています。自社で特型を設計・製作し、それをベンディングマシンやプレスに装着して加工する場合もあります。お客さまの想いをカタチにし、最高のものをお届けすることを使命と考えています」という。
会社情報
- 会社名
- 株式会社 プレトライアル
- 取締役会長
- 柴田 利三
- 代表取締役社長
- 柴田 光信
- 所在地
- 栃木県日光市土沢1496-91
- 電話
- 0288-32-2366
- 設立
- 1988年
- 従業員数
- 61名
- 主要製品
- 半導体製造装置、FPD製造装置、放送機器、食品機械、農業機械関連などの板金部品、機械加工部品の製作
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