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工作機械と半導体製造装置 ― 2つの成長産業を取り込み飛躍

ルーツは研磨 ― 品質へのこだわりが顧客の信頼に

株式会社 ナンエツ工業

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画像:工作機械と半導体製造装置 ― 2つの成長産業を取り込み飛躍下九沢工場のブランク工程。2022年4月に導入したACIES-2512T-AJ(写真)を導入したことで、ブランク工程全体の生産能力は従来の約2倍に増強された

工作機械と半導体製造装置 ― 2つの成長産業を取り込み飛躍

画像:工作機械と半導体製造装置 ― 2つの成長産業を取り込み飛躍内田修弘社長

㈱ナンエツ工業は2010年代に入って以降、工作機械カバーや半導体製造装置向けの板金部品を中心に手がけ、飛躍的な成長を遂げてきた。売上高は直近10年間で約2.5倍に拡大。工場は2カ所から4カ所に増え、従業員数は100名の大台を突破した。

同社の特徴は、板金加工から溶接、研磨までの一貫生産体制だ。最先端の加工マシンと高度な職人技能を融合し、板金加工全般のワンストップサービスを提供している。

研磨にルーツを持つ同社の加工品質には定評があり、2013年頃からは大手工作機械メーカーと、2017年頃からは大手半導体製造装置メーカーとの直接取引がスタートした。その後も同社への発注量は右肩上がりで増え続けており、顧客満足度の高さがうかがえる。

日本の工作機械産業は2013年以降、米中貿易摩擦やコロナ禍の影響を受けながらも堅調に推移し、2018年には過去最高、2022年には過去2番目の受注額を記録した。日本製半導体製造装置の販売高は2017年度から2022年度までの5年間で約1.8倍に増加。2023年度は前年割れが見込まれるが、2024年度は前年比20%以上のV字回復が予想されている。

同社はこれら2つの成長産業を主力事業として取り込み、積極投資を行いながら顧客の要求に応えることで、急成長につなげていった。

  • 画像:工作機械と半導体製造装置 ― 2つの成長産業を取り込み飛躍下九沢工場のファイバーレーザマシンENSIS-3015AJ。2台のファイバーレーザマシンを運用している
  • 画像:工作機械と半導体製造装置 ― 2つの成長産業を取り込み飛躍橋本工場の曲げ工程には自動金型交換装置付きベンディングマシンHG-2204ATCが設備されている

ルーツは研磨 ― 品質の高さが差別化ポイント

2021年に2代目社長に就任した内田修弘社長は「研磨の技術は当社のコアコンピタンス。資金を投じれば獲得できる類いのものではなく、人から人へと受け継がれてきました。“研磨屋あがり”としての誇りが、板金加工や溶接などでも高品質を追求する企業カルチャーとなり、最大の差別化ポイントになっています」と語っている。

ナンエツ工業は1989年、研磨職人である内田鉄雄会長が創業し、主に台所用ステンレスシンクの研磨加工業者としてスタートした。創業メンバーは4名で、創業当初から内田会長を筆頭とする研磨技術には定評があった。

一時は、低廉な人件費とスケールメリットを武器とする海外企業の台頭によって業績が悪化した。しかし、同社は海外企業には真似できない手仕事の研磨にこだわり、妥協することなく顧客の期待を超える品質を追求し続けた。

カトラリー、美顔ローラー、ヘアブラシといった小物だけでなく、トラックのホイールやバンパーのような高難度製品・大型製品まで手がけるようになった。創業から約10年が経過した2000年頃には板金加工に進出。ベンディングマシンRG-35Sを導入し、曲げ加工に対応するようになっていった。

  • 画像:工作機械と半導体製造装置 ― 2つの成長産業を取り込み飛躍本社工場で溶接作業中の食品機械向けステンレス部品。この後、研磨作業まで行う
  • 画像:工作機械と半導体製造装置 ― 2つの成長産業を取り込み飛躍下九沢工場の研磨工程。研磨にルーツを持つ同社ならではの仕上げの品質の高さには定評がある

会社情報

会社名
株式会社 ナンエツ工業
代表取締役社長
内田 修弘
所在地
神奈川県相模原市緑区橋本台3-18-12
電話
042-779-0959
設立
1989年
従業員数
100名
主要事業
工作機械、半導体製造装置、バス・トラック・特殊車両、食品機械、空調機器などの精密板金加工・筐体製作・バフ研磨
URL
https://www.nanetsu.jp/

つづきは本誌2023年3月号でご購読下さい。

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