特集

ファイバーレーザ複合マシンEML-AJによる高速・高品位加工

配電盤のOEM受託製造に一貫生産で対応

新工場開設に合わせEML-AJを導入 ― 生産性20%アップ

太陽電機工業 株式会社

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画像:配電盤のOEM受託製造に一貫生産で対応2020年8月に導入したファイバーレーザ複合マシンEML Z-2515AJ-PDC(5´×10´・2棚・TK仕様)

配電盤のOEM受託製造に対応

画像:配電盤のOEM受託製造に一貫生産で対応井上慎一郎社長(左)と製造部の桑原貞義次長(右)

太陽電機工業㈱は、高低圧配電盤をはじめとした電力の受変電システム、制御・監視システムの専門メーカー。設立以来、半世紀以上にわたって大手配電盤メーカーのOEM受託製造を手がけ、多種多様な電力ニーズに応えながら、高度な技術を蓄積してきた。

同社が手がける配電盤の納入先は、鉄道・道路・水処理施設といった社会インフラのほか、工場・オフィスビル・商業施設・公共施設など多岐にわたる。主力製品である屋内・屋外キュービクルをはじめ、すべてが完全受注生産。風力発電所や太陽光発電所で使用される受配電設備にも対応する。

最大の特徴は、設計から資材調達、板金・製缶、塗装、組立配線、検査、納品据付まで、すべての工程を自社の工場・設備、技術者の手によって行う一貫生産体制だ。とりわけ設計力・技術力を背景とした提案力を強みとし、営業・設計・製造が一体となってエンジニアリング提案を行い、顧客のニーズに対応している。

  • 画像:配電盤のOEM受託製造に一貫生産で対応新工場の内部。通路を挟んで2台の複合マシン ― EML-AJ(右手前)とEML-NT(左奥)を設置
  • 画像:配電盤のOEM受託製造に一貫生産で対応ベンディングマシンHG-1303。追従装置付きで長尺製品の曲げ加工に対応する

モチベーターとして改善・改革を推進

同社は井上慎一郎社長の祖父にあたる井上武夫氏が1966年に設立した。設立当初から大手電機メーカーの協力工場として配電盤のOEM受託製造を手がけ、その後は人材・設備の充実にともなって、主力製品も小型製品から大型のキュービクルへとシフトしていった。

井上社長は大学で経済学・経営学を学び、大手電子機器・部品販売会社に勤めたのち、25歳で太陽電機工業に入社。総務・経理部門からスタートして、入社13年目の2018年、3代目社長に就任した。

社長就任後はOEM/ODMに対応する提案型の総合エンジニアリングメーカーへと進化するため、M&Aによる新たな価値創造や生産体制の整備、人材育成などに取り組んでいる。現在は一貫生産体制の要である設計部門の改革を推進中。3次元CADと解析ツールを採り入れ、CAD/CAM/CAEに対応することで、営業・設計・製造の各部門を横断的に強化していこうとしている。

井上社長は「社員のモチベーションをつくることが自分の役割。社員の情熱を尊重し、多少の失敗は受け入れることで心理的安全性を高めてきた結果、積極的にチャレンジしようとする気風が根づきつつある。私が目指す経営スタイルが少しずつかたちになってきたと感じます」と語っている。

  • 画像:配電盤のOEM受託製造に一貫生産で対応塗装ブース。溶接組立後の大型筐体を吊り下げフックにセットする
  • 画像:配電盤のOEM受託製造に一貫生産で対応組立配線作業中の太陽光発電・風力発電向け受配電盤

会社情報

会社名
太陽電機工業 株式会社
代表取締役社長
井上 慎一郎
所在地
岐阜県瑞穂市十七条927-1
電話
058-328-3111
設立
1966年
従業員数
132名
主要製品
高低圧配電盤(キュービクル型・自立開放型)、制御盤、監視盤、分電盤
URL
http://www.taiyonet.co.jp/

つづきは本誌2020年12月号でご購読下さい。

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