特集

SBT認定取得による環境経営への取り組み

環境経営の一環としてSBT認定を取得 ― 省エネ設備への更新も検討

得意先・社員・地域から選ばれる企業になる

新栄製工 株式会社

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画像:環境経営の一環としてSBT認定を取得 ― 省エネ設備への更新も検討ファイバーレーザ複合マシンACIES-2515T-AJ+ASR-3015NTK

関わるすべての人々の幸せを追求

画像:環境経営の一環としてSBT認定を取得 ― 省エネ設備への更新も検討中西勇太社長

新栄製工㈱は1984年に神戸市内で中西義治会長が個人創業した。1987年に新栄製工㈱として設立され、兵庫県加古郡稲美町に移転。富士電機㈱神戸工場からの受注を請け、精密板金と製缶板金の加工事業を行うようになった。「精密板金製品」は無停電電源装置(小容量)、計測機器ユニットなど、「製缶板金製品」は無停電電源装置(中・大容量)、配電盤、制御盤、各種筐体などで、ロットは単品から量産品までさまざま。優秀な作業者と最新設備を融合させ、安価・高品質・短納期で得意先からの高い信頼を得てきた。

売上全体の50~60%を占める仕事は富士電機㈱の神戸工場、鈴鹿工場、川崎工場、千葉工場、筑波工場からとなっている。得意先の多くが継続取引先で、主要5社で売上の80~90%を占める。

2022年4月に2代目社長に就任した中西勇太社長は、中西会長の方針を継承しつつ、独自の取り組みを打ち出してきている。2023年1月に新しい経営理念「ものづくりに真剣に向き合い挑戦を続けること、感謝と思いやり、誇りと責任をもって職務に当たること、私たちの会社に関わる全ての人々の幸せを追求し続けること」を宣言した。

中西社長は「すべてのご縁を大切にしながら、これらの理念を実現していくつもりです」という。

画像:環境経営の一環としてSBT認定を取得 ― 省エネ設備への更新も検討左:ベンディングロボットシステムHG-1003ARs+HGROBOT-20/右:新型ベンディングマシンEGB-1303e

2代目社長の思い ― さまざまな社内革新に取り組む

画像:環境経営の一環としてSBT認定を取得 ― 省エネ設備への更新も検討電力オンデマンド管理システムを導入し、EMSに取り組む

社長就任後、中西社長は働き方改革や、従業員のワークライフバランスの充実、ウェルビーイングの向上、SDGs達成に向けたさまざまな取り組みを行っている。製造業界には依然として「残業や休日出勤も当たり前」という感覚が残っているが、同社は有休取得、定時退社を推奨している。

「社員にはできるだけ家族や友人、大切な人と一緒に過ごしてほしいし、健康を大切にしてほしい。そして何より仕事だけの人生を送ってほしくない。労働環境の整備にも力を入れており、改善委員会を設置し、現場の声を拾い上げるようにしています。電気が暗いとか雨漏りするとか、小さなことを一つひとつ解決していくことは、快適に働き続けるために不可欠だと思います」。

「当社に集まってきてくれたご縁を大切にしていきたい。これからも取引先や協力会社からは一番に声がかかり、ナンバーワンの評価をされる。従業員からは『これからもこの会社で働きたい』、将来は『お父さんの会社で仕事をしたい』と子どもに言われる。地域住民からも必要とされる ― そんな企業を目指していきたい。ものづくりに対する姿勢・品質・納期など、当社に頼めば間違いないと思っていただけることが目標です。お客さまのところに足を運び、相手の要求を聞き、期待を超える製品をつくる努力をしています」。

「また、今後は動画でのマニュアル化にも取り組む予定です。かつては『体で覚えろ、見て盗め』でしたが、時代は変わりました。それでは若い世代に通用しませんし、気合と根性は必要ですが、それだけで乗り切る時代は終わったと思います。IT化・デジタル化への取り組みをさらに強化していきたい」(中西社長)。

画像:環境経営の一環としてSBT認定を取得 ― 省エネ設備への更新も検討左:溶接工程/右:出荷前の筐体製品

会社情報

会社名
新栄製工 株式会社
代表取締役
中西 勇太
所在地
兵庫県三木市別所町下石野1095-6
電話
0794-82-3111
設立
1987年(1984年創業)
従業員数
36名
主要事業
産業用配電盤・電源装置の小物部品や内部材、金属製のカバー類の製作
URL
https://www.shineiseikoh.co.jp/

つづきは本誌2024年4月号でご購読下さい。

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