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ものづくりの魅力を発信する企業
有限会社 早野研工
車部品の試作から始まる
㈲早野研工は創業以来36年にわたって、車体部品の試作に携わり、油圧プレスで成形した試作品をコンターマシンや手作業でトリム・カットして、試作品を完成させる仕事などを手がけてきた。
同社は早野文仁社長の父親・早野一己氏が、大手プレス部品メーカーの試作課で身に付けた技術をもとに40代で独立して1988年に創業した。1992年には早野一己氏が急逝、母親の早野慈さんが急きょ2代目社長に就任した。1993年には早野文仁社長が入社し、翌1994年に取締役に就任した。入社後はさまざまな業務を経験するとともに、事業承継者としての知識・経験を積んでいった。そして、入社10年後の2003年3月には3代目社長に就任。実弟の早野民智夫氏も専務に就任した。
2000年以降、同社を取り巻くものづくりの世界では、新しいものづくりが目覚ましい勢いで進んでいた。また、人手不足の深刻化、得意先からのきびしいQ,C,D要求に対応することが求められていった。そこで工場のリソースを充実させるため、2006年に養老工場を新設。2008年に養老工場に北棟を増築し、門型マシニングセンタ、3次元レーザマシンを導入。油圧プレスで成形した自動車・建設機械用パネル部品を、3次元レーザマシンでトリム・カットすることで試作工期の短縮、型費の削減を実現していった。
「待ち工場から価値工場へ」
2008年のリーマンショックを契機に、早野社長は「待ち工場から価値工場へ」「ものづくりの魅力を発信する」をコンセプトに掲げ、B to C向けの商品開発にも挑戦し始めた。これまでに社員のアイデアから生まれた、スチールに24金めっきを施した金属製の麻雀牌・将棋駒。デザイナーと共同開発した、ペットに合わせて高さや角度が自由に変えられる組立式のフードボウルなど、独自のアイデア商品を生み出している。
創業25周年をむかえた2013年にはさまざまな分野に同社の設備・技術に着目してもらうため、Webサイトのコンテンツを工夫。Google、Yahooなどの検索エンジンに対して適切なコンテンツをつくることによって上位表示させるSEO対策に取り組み、露出度・認知度アップを目指した。
2015年には養老工場に南棟を新築。2016年にはものづくり補助金を活用して、ファイバーレーザ複合マシンLC-2512C1AJ(棚+テイクアウトローダー付き)を導入。これをきっかけとして、SNSの活用を始め、ブログも開設した。2017年には3次元レーザ加工からパンチ・レーザ複合加工まで、レーザ加工のさまざまなニーズに対応する専用サイト「レーザー加工.com」を立ち上げ、Webマーケティングに取り組んだ
会社情報
- 会社名
- 有限会社 早野研工
- 代表取締役
- 早野 文仁
- 本社
- 岐阜県大垣市多芸島1-86-2
- 養老工場
- 岐阜県養老郡養老町室原小栗栖255-1
- 電話
- 0584-89-6598
- 設立
- 1988年
- 従業員数
- 42名
- 主要事業
- 車体開発プレス部品の製作、精密試作板金、建設機械、各種産業機器部品加工
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