特集

厚板・パイプ・形鋼の生産性を改善するENSIS-RI

社員の意欲や責任感、やりがいにつながる設備強化

ENSIS-RI導入で電気料金が35.9%減

株式会社 中野屋ステンレス

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画像:社員の意欲や責任感、やりがいにつながる設備強化①平板・パイプ・形鋼兼用ファイバーレーザマシンENSIS-3015RI+AS-3015G+STRI-3015/②半導体製造装置用の架台はSUS304のパイプなどのフレーム構造となっている。レーザケガキやはめ合い構造にするためのホゾ・ミゾを加工して溶接作業を簡便にしている(下:部分)

大型製品から精度・品質を求められる小さな製品まで幅広く対応

画像:社員の意欲や責任感、やりがいにつながる設備強化小坂賢一専務

㈱中野屋ステンレスは、板金における抜き、曲げ、Vカット加工、大物溶接・レーザ溶接、機械加工、塗装、組立、配管・配線までに対応。大型製品から高精度・高品質を求められる小さな製品まで幅広く手がけている。

主要製品は、工作機械に使われる切りくずと切削油剤を分離するクーラントろ過装置で、中部圏に本社を置く装置メーカー2社向けにOEMで供給しており、売上全体の30%を占める。このうちの1社は、大手自動車メーカーの工場向けに納品しており、生産台数の半分は海外の自動車生産工場へ輸出している。もう1社は、自動車関連企業向けに納品しているほか、大手専門商社経由での販売も行っている。

続いて多いのが、LEDを使った標示装置。板金筐体の加工・塗装まで行ってから納品し、得意先がLEDを組み込んで出荷している。コンビニエンスストアのサインスタンドとともに、売上の10%を占める。このほか建築金物や、集塵装置、飲料用充填機などの食品機械のユニット・部品、環境機器なども手がけている。

  • 画像:社員の意欲や責任感、やりがいにつながる設備強化曲げ工程ではHG-2204などが活躍している
  • 画像:社員の意欲や責任感、やりがいにつながる設備強化㈱中野屋ステンレスの双葉工場

「健康経営優良法人認定制度」に3年連続で認定される

中野屋ステンレスは1902年、配給の粉ミルクの入れ物をブリキで製造する「中野屋ブリキ店」として創業した。ブリキ加工を得意としたことから、ブリキ製の流し台を製造販売した。やがて扱う材料がブリキからステンレスに変わったことにともない、1955年に現在の社名である「中野屋ステンレス」に改名、法人化した。

2010年に伊那インター工業団地に本社工場を移転、旧本社工場は双葉工場となった。本社工場では抜き・曲げ・溶接・塗装・組立までを一貫して行う。双葉工場では主にファイバーレーザ溶接システムFLW-3000ENSISを活用して溶接組立を行うほか、本社工場でオーバーフローした組立の作業も担当している。

同社が製造している自動車関連や食品機械関連の装置は、コロナ禍の影響による納入延期が発生した。それにより、2020年8月期の売上は前期比20%減。今期(2021年8月期)は、前半はコロナ禍の影響を受けたが、後半は盛り返しており、前期比並みを予想している。今期後半のペースが続けば、来期(2022年8月期)にはコロナ前の業績に戻る見込みだ。

また、2018年からは「健康経営優良法人認定制度」(経済産業省)に3年連続で認定されている。「健康経営優良法人認定制度」とは、地域の健康課題に即した取り組みや、日本健康会議が進める健康増進の取り組みをもとに、特に優良な健康経営を実践している大企業や中小企業等の法人を日本健康会議が認定する制度である。

画像:社員の意欲や責任感、やりがいにつながる設備強化左:溶接工程/右:工作機械用のクーラント装置やチップコンベアの組立工程

会社情報

会社名
株式会社 中野屋ステンレス
代表取締役
小坂 博志
本社
長野県伊那市西箕輪2701-5
双葉工場
長野県伊那市御園8
電話
0265-72-4413
設立
1955年
従業員数
32名
主要製品
クーラントろ過装置、建築金物、環境機器、洗浄装置、サイン、シンク
URL
https://www.nakanoyasus.co.jp/

つづきは本誌2021年7月号でご購読下さい。

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