厚板・パイプ・形鋼の生産性を改善するENSIS-RI
建設施工現場でも活躍するコンクリート用骨材プラント製造メーカー
ENSIS-RI導入でパイプ・形鋼の切断・穴あけがワンチャックで
株式会社 太洋鋼機
コンクリート用骨材プラント製造メーカー
㈱太洋鋼機は牧田秀章社長が2007年に個人創業したコンクリート用骨材プラントの製造メーカー。
コンクリート用骨材プラントは、採石場から採取した岩石を破砕・洗浄してコンクリート用骨材を製造するための製造プラントだ。骨材のサイズは工事の内容に応じて異なるため、ふるい分けして分類する。
ダムやトンネル、高速道路などの施工現場では、骨材プラントで製造した骨材を、プラントの近くに建てられたコンクリート製造設備(バッチャープラント)へ搬送し、セメントや水と一緒に練り混ぜることでコンクリートをつくっている。
しかし、都市部の施工現場では、骨材などの貯蔵やコンクリート製造設備の設置、製造に関連した技術者や作業者の確保が難しいことから、平均等質のコンクリートが入手できる「生コン」業者から購入する場合が多い。
一般的な生コンは、日本工業規格JIS A 5308「レディーミクストコンクリート」に基づいており、ほとんどの生コンの取引がこのJISにより行われている。そのため生コン業者はコンクリート骨材の入手、貯蔵できる場所に立地している。同社の骨材プラントも山間部や河川の流域に設置されるケースがほとんどである。
ただ、都市部の地下鉄建設や2027年の開業を目指している「リニア中央新幹線」の建設施工現場では、骨材プラントやバッチャープラントを地下のトンネル建設現場に設置する。こうしたプラントはトンネル内に敷設された軌道上を走行できる特殊な構造になっており、立地条件に応じたオーダーメイド生産になっている。
プラントの保守・メンテナンス事業を起業
牧田社長は会社設立の経緯を次のように語っている。
「私が以前勤めていた会社は、当社と同じ営業内容でした。私は製造に携わっていて、納入・設置したプラントの保守・メンテナンスを通してお客さまとも顔見知りになっていました。そんな時に長年取引のあったある社長から私が勤めていた会社の『経営状態が良くない』との情報と、『万が一の場合は、うちに来て納入・設置したプラントの保守・メンテナンスをしてほしい』とのお誘いをいただきました。時を経ずして勤め先は倒産、私は情報をくれたお客さまの工場の一角を借りて、プラントの保守・メンテナンスを行う個人会社を興しました」。
「瀬戸市周辺には採石場や山砂を採取する現場が多く、以前から取引があったほかのお客さまからも仕事を依頼されるようになりました。そのうち破砕機や洗浄装置、ふるい装置やコンベアの交換など、事業の中身も多種多様になり、工場が手狭になってきました。そこで2011年に㈱太洋鋼機として法人化しました。信用金庫さんから現在の本社工場の土地・建物の購入を勧められました。敷地は3,000坪、建屋は5棟あり、天井高さにも余裕があったため、即決しました」。
「新たに骨材プラントの仕事にも挑戦し、設計から装置・搬送用コンベアの製造・据付、保守・メンテナンスまで一貫して行える会社に成長させたいという夢がありました」。
会社情報
- 会社名
- 株式会社 太洋鋼機
- 代表取締役
- 牧田 秀章
- 所在地
- 愛知県瀬戸市上品野町1391-1
- 電話
- 0561-41-3177
- 設立
- 2012年(2007年創業)
- 従業員数
- 20名
- 主要製品
- 鋼造製品の設計・製造および据付、機械器具の設計・製造および据付
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