特集

超高速・高精度加工を実現するREGIUS-AJ

プレキャスト工法向け鋼製型枠の部材加工にREGIUS-AJを活用

旺盛な型枠需要に対応してBIMモデルの援用も視野に

TKK 株式会社

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画像:プレキャスト工法向け鋼製型枠の部材加工にREGIUS-AJを活用2022年9月、第2工場に導入したファイバーレーザマシンREGIUS-3015AJ(6kW)+ASFH-3015G

鋼製型枠の技術を強みに創業

画像:プレキャスト工法向け鋼製型枠の部材加工にREGIUS-AJを活用夜差信行常務(左)と安保誠司社長(右)

TKK㈱は1972年、建築鋼製型枠を製造する東京機工㈱として東京都葛飾区で設立された。当時28歳の安保司郎会長は、大手ゼネコンの鋼製型枠関連企業で経験を積み、同社を創業した。

初、型枠の部材加工は外部の協力工場に委託し、納品された部材をまとめて型枠の組立完成品として納品していた。鋼製型枠は、ゼネコンから注文を受けると、建物の設計図や仕様書をもとに基本的な型枠構造を考えて設計する。SS材を中心に部材加工、溶接・組立、塗装などを行い、型枠として仕上げる。

1976年に千葉県八千代市へ工場を移転し、組立スペースを確保、その後も工場を順次拡張していった。1979年には本社も八千代市に移転した。

鋼製型枠の設計にいち早くCADを導入

コンクリートを原材料とした製品はさまざまな場所で使用されるため、鋼製型枠は設計段階から柔軟に対応し、顧客のさまざまな要望に応える必要がある。

安保会長は「高精度な型枠づくりには先頭工程である設計の合理化が必要」と考え、1982年に業界に先駆けて設計のCAD化に着手。当時はゼネコン各社からの見学が絶えなかったという。

設計のCAD化にともない、協力工場に委託していた部材加工を社内に取り込むため、1983年に工場棟を増設。千葉県内では導入が少なかったレーザマシンをはじめ、パンチングマシン、バンドソー、条鋼穴あけ切断機などを順次導入した。

その後もオートシャーラインや、テーブル長さが30mにもおよぶ自走式レーザマシン(4kW)2台、ベンディングマシン(500トン、250トン、150トン)、溶接ロボットなどを導入して社内の生産体制を充実させていった。

2013年には型枠設計のために3次元CAD SolidWorksを導入。この時もゼネコンなど業界関係者の見学が絶えなかったという。

2016年には安保会長の長男である安保誠司氏が2代目社長に就任。2022年にはグローバル化を考慮して社名をTKK㈱に変更した。

画像:プレキャスト工法向け鋼製型枠の部材加工にREGIUS-AJを活用左:REGIUS-AJのフォーク式パレットチェンジャーASFH-3015G。梱包材からの1枚取りに対応する/右:2020年に導入した1台目のファイバーレーザマシンENSIS-3015AJ(6kW)+AS-3015TSS

「プレキャストコンクリート」に対応

安保会長は「ゼネコンの関連会社で培った鋼製型枠の技術が評価され、独立後も直接取引ができ、事業を発展させることができました。建築業界では工期短縮の要求が強く、側溝や境界ブロック、道路床板や高層建物などで使用される一部のコンクリート製品を工場であらかじめ生産する『プレキャストコンクリート』(PC)の需要が高まっています。設計から組立まで自社内で対応し、高精度の型枠を短納期で納品できる当社の強みを生かして、お客さまのあらゆるニーズにお応えしています」と語っている。

  • 画像:プレキャスト工法向け鋼製型枠の部材加工にREGIUS-AJを活用第2工場の内部。今年11月には3台目のファイバーレーザマシンとしてENSIS-3015AJ+ASFH-3015Gを導入予定
  • 画像:プレキャスト工法向け鋼製型枠の部材加工にREGIUS-AJを活用溶接組立・塗装まで完了した鋼製型枠。受注状況はやや落ち着いているが、大型案件が目白押しで引合いは好調を維持している

会社情報

会社名
TKK 株式会社
代表取締役会長
安保 司郎
代表取締役社長
安保 誠司
所在地
千葉県八千代市上高野1569
電話
047-485-1211
設立
1972年
従業員数
94名(グループ194名)
主要製品
建築鋼製型枠、土木二次製品鋼製型枠、SG土木鋼製型枠、プラント設備、水処理設備、アルミルーバー、キャスト、特殊製作金物、スチールカーテンウオール
URL
https://www.tkkcoltd.com/

つづきは本誌2023年4月号でご購読下さい。

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