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BIツールによるモノづくりの“見える化”

従来機3台分の仕事をACIES-AJに集約

株式会社 林製作所

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画像:BIツールによるモノづくりの“見える化”①2018年7月に導入したファイバーレーザ複合マシンACIES-2512T-AJ+AS-2512NTK+ULS-2512NTK。従来機3台分の仕事をACIES-AJに集約した/②工程管理板のバーチャルファクトリー画面

創業91年の老舗企業

画像:BIツールによるモノづくりの“見える化”代表取締役社長の林司氏(左)と管理部部長の磯部勝弘氏(右)

高崎市で板金・プレス加工を手がける㈱林製作所は、創業91年の老舗企業。戦後から1960年代まではオイルヒーターなどの設計・製造・販売を行うメーカーとして発展し、1970年に精密板金加工・プレス加工・溶接加工を主体とした部品加工業に事業転換した。メーカー時代に培ったプレス加工のノウハウと精密板金加工技術をフレキシブルに融合させる「工程の最適化」(林社長)と、きめ細かなVA/VE提案には定評がある。

現在手がけている業種は、冷凍冷蔵ショーケース、業務用空調機器、発電所向け電力設備、鉄道車両制御機器、工作機械カバー、金融端末、電子機器、病院設備、セキュリティー関連機器、航空宇宙関連などと幅広い。

受注内容は、1カ月に3,000アイテム、平均ロットサイズ20個の計6万個。リピート率は60%で、新規品の割合が高まる傾向にある。加工材料は、表面処理鋼板を含む鉄系材料が70%、ステンレスが20%、その他(アルミ・銅・真鍮など)が10%。板厚は1.0~3.2㎜が中心で、12㎜程度まで対応している。

画像:BIツールによるモノづくりの“見える化”左:ベンディングマシンHG-5020が2台並ぶ。ACIES-AJ導入に先立ち、曲げ工程を強化した/中:3Dプリンター(樹脂)で製作したプレスの仮型/右:樹脂の仮型を使ってプレス成形したロボットの超音波センサーガード

「最新・最高のものづくりサービス」を掲げる

2017年11月に4代目社長に就任した林司社長は、今年40歳。前職では、音楽制作会社で、音楽CDなどの企画・立案から制作、流通までトータルで手がけた。家業への思い入れと会社経営の志が強かったことから事業承継を決断し、2006年、28歳のときに林製作所に入社。生産管理、営業、経営職とステップアップしていった。

「自社の見せ方を常に意識している」と語る林社長は、前職でマーケティングやプロモーションにも関わってきた。業界が変わっても市場ニーズやトレンドの変化に敏感で、入社直後から現在に至るまで、積極的なプロモーション活動を展開している。「Webは大きくて目の粗い網。公共展 ― とくに地方展は小さくて目の細かい網」(林社長)というように性格分けし、それに合わせて意識的なプロモーションを行うことで県内・県外を問わず新規得意先を次々と開拓していった。

2006年時点で約60社だった得意先は、現在120社まで増えた。Web経由で新規取引につながった得意先からの売上は全体の10%を超えている。売上構成は、最大の得意先でも20%強、それ以外は10%以下と、極端な分散化が進んでいる。

2017年7月には社長交代を見据え、「最新・最高のものづくりサービス」を経営理念として掲げた。

林社長は「“最新”は技術や機械や考え方。“最高”は品質や価値。ただモノをつくるのではなく、それ以上の付加価値を提供することにこだわりたい」と語っている。

画像:BIツールによるモノづくりの“見える化”BIツールのダッシュボード画面

会社情報

会社名
株式会社 林製作所
代表取締役社長
林 司
住所
群馬県高崎市沖町368-1
電話
027-343-1211
設立
1947年(1927年創業)
従業員数
47名
事業内容
精密板金加工・金属プレス加工を主体とする部品・製品の製作・組立
URL
http://hayashi-mfg.jp/

つづきは本誌2018年12月号でご購読下さい。

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