大手企業の板金EMSのトレンド
板金加工を主体に、タイ・ベトナムで装置部品のEMS事業を展開
2020年度までに年商100億円を目指す
日新電機タイ 株式会社 / 日新電機ベトナム 有限会社
タイ法人の独自事業として受託部品加工事業を始める
日新電機タイ株式会社は2017年4月に創立100年を迎えた日新電機グループ30社の一翼を担い、タイにおけるネットワーク拠点となっている。現在はナワナコン工業団地内に7つの自社工場(計1万9,800㎡)を持ち、従業員は日本人スタッフ11名のほか630名を擁している。
設立当初は日新電機向けの電力機器を生産し、低コストで日本市場へ供給することを目的としていたが、1997年タイバーツの下落によって始まったアジア通貨危機以降は、タイ法人独自の新規事業を積極的に立ち上げるようになった。1999年には売上拡大に向け、主力の電力機器である受変電機器事業に加え、機械加工、板金加工による受託部品加工事業をスタートした。
それ以降も、2003年にはファインコーティング(PVD・CVDコーティング)サービス事業、2004年には工場設備事業、3次元CAD技術を活用した設計受託サービスを開始。日新電機グループ向けを中心に配電盤、トランス、開閉機器などの構造設計・電気設計に対応するなど、日本・北米・欧州などの海外からタイに進出した企業の多種多様なニーズに対応できる“サポーティング・インダストリアル・メーカー”を目指し、新たなマーケットへ積極的にアプローチしている。
2005年には受託部品加工事業の拡大を目指し、ベトナム・ハノイ近郊のバクニン省に1万㎡の自社工場を開業、日新電機ベトナム有限会社を設立した。
最新の設備を活用した受託部品加工事業は、あらゆる産業向けの多品種少量生産品を一貫生産で対応、国内外の得意先へ出荷している。
4台のレーザマシン、8台のパンチングマシンが稼働
日新電機タイの主要設備は板金加工、機械加工に対応する設備が主体。板金加工設備としては出力4.5kWのCO2レーザ発振器を搭載したレーザマシン4台、パンチングマシン8台、ベンディングマシン11台。溶接設備は、溶接ロボットを含む自動溶接設備が5台あり、小物から大物まで対応。鋼材・ステンレス・銅・アルミニウム・チタンの溶接が可能で、資格認定溶接工100名が在籍しており、社内教育も充実している。機械加工設備はマシンニングセンタ、NC旋盤など26台を保有。3次元測定機を使った品質管理も徹底している。
一方、2005年11月に開設された日新電機ベトナムは、主に板金部品全般、配電盤筐体、バスダクト、工場設備の生産を行っている。現在は3名の日本人スタッフに加え、460名ほどのベトナム人従業員が働いている。
会社情報
- 会社名
- 日新電機タイ 株式会社(Nissin Electric (Thailand) Co., Ltd.)
- 代表取締役社長
- 天海 秀樹
- 住所
- 60/64 Moo 19, Nava nakorn, 2 Phaholyothin Rd, Klong Luang, Pathumthani 12120, Thailand
- 電話
- +66-2-529-0968
- 設立
- 1987年
- 従業員数
- 628名
- 会社名
- 日新電機ベトナム 有限会社(Nissin Electric Vietnam Co., Ltd.)
- 代表取締役社長
- 天海 秀樹
- 住所
- No.7, TS11 Road, Tien Son Industrial Zone, Bac Ninh Province, Vietnam
- 電話
- +84-241-714434
- 設立
- 2005年
- 従業員数
- 460名
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