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鉄骨加工、建築構造部材加工から事業領域を拡大

薄板から中・厚板の板金加工に対応できる企業を目指す

株式会社 高橋鉄骨

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画像:鉄骨加工、建築構造部材加工から事業領域を拡大ファイバーレーザマシンENSIS-4020AJ+LST-4020G

「鉄骨加工事業」「シャーリング事業」の2本柱

画像:鉄骨加工、建築構造部材加工から事業領域を拡大左から、高橋千城監査役兼工場長、高橋雄峰会長、高橋大輔社長

㈱高橋鉄骨は、高橋雄峰会長が1965年に設立した。鉄骨加工工場の評価は溶接をともなう建築構造物を建築規模や使用する鋼材などにより5つのグレードに区分するが、同社は5階以下の中層ビルを中心として高さ20m以下、延べ面積3,000㎡以下の建物建築に使われる鉄骨加工ができる「Rグレード」の認定を取得、鉄骨加工事業を行うようになった。

高橋会長が鉄骨加工業界に足を踏み入れた1960年代は、高度経済成長のまっただ中。経済至上主義により全国でさかんに建設工事が行われており、建築構造物に関連する仕事は忙しかった。

しかしその後、1971年のニクソン・ショックから1973年の第1次石油危機、1977~1978年の円高で日本経済は戦後最大の不況を経験、高度経済成長のツケが一気に押し寄せた。

建設工事の仕事も一気に減少し、周りの鉄骨加工業者も相次いで倒産、同社にも危機が迫った。1974年には鉄骨を支えるガセットプレート、スプライスプレート、ダイアフラムといった建築構造物の部材加工のニーズに対応するため、シャーリングマシンや穴あけ加工マシンを導入。シャーリング事業を開始して、事業は2本柱となった。

画像:鉄骨加工、建築構造部材加工から事業領域を拡大左:自走式のファイバーレーザマシン(6kW)のテーブルの長さは18mと長い/右:ベンディングマシンHG-2203による建設機械部材の曲げ加工

設備を増強し、対応する鋼種・板厚を拡大

高橋雄峰会長は「受注に奔走しました。当時開拓したお客さまとは今も継続取引させていただいています」と語っている。

1980年代後半から1990年代にかけて、銀行や企業の膨大な資金が土地や株の購入にまわり、地価や株価が高騰するバブル経済がはじまった。それにともない建設需要も活性化。同社の事業もそれにともなって拡大した。

「それまで当社には板厚6㎜まで切断できるシャーリングマシンしかありませんでした。そこでガス溶断機(アイトレーサー)を導入して板厚40㎜の加工にも対応できるようになりました。板厚12㎜までのせん断加工ができるシャーリングマシンやガス溶断機に加えてプラズマ切断機も増設し、加工能力を強化していきました」(高橋会長)。

しかし、ガス溶断機、プラズマ切断機による加工では粉塵がすごかった。そこで1990年代に入り出力4kWのCO2レーザ発振器を搭載した自走式レーザマシン(3,600×19,000㎜)を現在の第2工場に導入。これによって加工可能な材料はSS材、SN材、SM材などに拡大、板厚の加工範囲も広がった。

「自走式は大板を何枚も載せられるので夜間の自動運転に対応でき、翌朝になってもマシンが稼働し続けているので感動しました。しかし、テーブルには加工された製品とスケルトンが載ったままなので、出社後には社員総出で仕分け作業を行いました」(高橋会長)。

  • 画像:鉄骨加工、建築構造部材加工から事業領域を拡大ハンディファイバーレーザ溶接機FLW-1500MT
  • 画像:鉄骨加工、建築構造部材加工から事業領域を拡大FLW-1500MTで溶接したステンレス製の製品

会社情報

会社名
株式会社 高橋鉄骨
代表取締役
高橋 大輔
所在地
埼玉県和光市新倉7-4-70
電話
048-463-5175
設立
1965年
従業員数
22名
主要事業
鋼板・非鉄加工、切断加工(シャーリング、ガス溶断、プラズマ・レーザ切断)、折り曲げ加工、穴あけ加工、開先加工、一般金物工事
URL
https://takahashitekkotsu.jp/

つづきは本誌2023年11月号でご購読下さい。

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