「新工場」建設で生産能力増強を目指す
生産能力増強とSDGs対応で新工場を建設
食品機械、医療機器、ケミカルポンプなどの受注が好調
株式会社 清水精機
食品機械、医療機器、ケミカルポンプ関連3社で受注の60%弱を占める
㈱清水精機は医療機器、食品機械、産業用機器などの精密板金製品の加工から、溶接組立までを一貫して行う。
コロナ禍により繁忙が続いていた医療機器関連はコロナ禍の収束にともない、落ち着きを見せ始めた。一方、食品機械関連は飲食業界の人手不足や、衛生管理に関する法改正などにより、自動化やサニタリー設計に対応した食品機械に対するニーズが強まった。
さらに、2013年にユネスコ無形文化遺産に「和食」が認定されたことから世界的に和食ブームが起き、寿司関連を中心とした日本製の食品機械の海外への輸出が増加、繁忙感が出始めた。
また、産業用のケミカルポンプメーカーからの発注も増加傾向となり、現在では食品機械、医療機器、ケミカルポンプ関連3社で同社の受注の50~60%弱を占めている。
清水貴博社長は「現在の取引口座数は約100件、このうち40~50社から毎月お仕事をいただいています。使用材料の70%はステンレス(SUS304)で、残りは鉄系の電気亜鉛めっき鋼板(EGC-QS)が多く、アルミも増えています。板厚としてはステンレスが0.8~3.0㎜、鉄系が0.5~6.0㎜ですが、ほとんどが3.2㎜以下です。受注の80%はリピート品で、ロットは1個から100個以上の中量生産品までと幅広くなっています」。
「医療機器はフォーキャストが3カ月前に、食品機械やケミカルポンプは内示がおよそ1カ月前にあり、確定受注に変わります。特急・割込みもあるため、納期はほぼ1~2週間となっています」と説明する。
食品機械の需要は底堅く、直近では医療機器よりも受注量が増えている。またケミカルポンプメーカーからの受注量も増えており、先々の見通しも明るい。
新工場は「新たな展開へのチャンス」
2023年5月に工場移転が完了し、新たな生産拠点での活動を開始した。高効率な設備の導入などにより生産性と品質は飛躍的に向上した。
同社では新工場の竣工を「新たな展開へのチャンス」と位置付け、積極的な営業活動を展開。その結果、直近では30社ほどの新規見込み顧客から具体的な案件をもらうことに成功している。新たな得意先の獲得は、新工場の稼働を強力に後押しし、事業の成長を加速させている。
び生産プロセスの最適化を推進するとともに、市場ニーズに迅速かつ効果的に対応する柔軟性を維持していく考えだ。
会社情報
- 会社名
- 株式会社 清水精機
- 代表取締役
- 清水 貴博
- 所在地
- 埼玉県日高市高富94-1
- 電話
- 042-985-0888
- 設立
- 1984年(1983年創業)
- 従業員数
- 38名
- 主要事業
- 精密板金部品(医療機器、食品機械、ケミカルポンプなど)の製造
つづきは本誌2023年12月号でご購読下さい。