特集

都市型板金工場の必需品 ― BREVIS-AJ導入事例

創業10年・総勢4名 ― レーザ内製化で特急対応を充実

非鉄系中心の変種変量生産に対応

船橋金属 株式会社

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画像:創業10年・総勢4名 ― レーザ内製化で特急対応を充実左:2023年1月に導入したコンパクトファイバーレーザマシンBREVIS-1212AJ(チャックインデックス仕様)/右:中2階にBREVIS-AJの付帯設備(チラー・コンプレッサー・昇圧器)を設置し、熱を発するコンプレッサーには簡易的なダクトを取り付けて屋外へ排気している

特殊材料の加工や超短納期にも対応

画像:創業10年・総勢4名 ― レーザ内製化で特急対応を充実船橋譲一社長

東京都江戸川区の船橋金属㈱は2023年1月、同社初のレーザマシンとなるコンパクトファイバーレーザマシンBREVIS-1212AJをチャックインデックス仕様で導入した。

創業10年、総勢4名の同社は「頼まれれば何でもトライする」(船橋譲一社長)というスタンスで業種・得意先を問わず多種多様な仕事を手がけている。即日納品を求められることも多く、汎用性の高い加工能力と特急対応の強化が課題だった。

今回、BREVIS-AJを導入したことにより、協力会社に頼っていたレーザ加工を内製化。特殊材料の加工や超短納期にも柔軟に対応できるようになり、外注費が減ったことで利益率も改善した。将来的には、φ19〜180㎜の丸パイプのレーザ加工にも対応していく方針だ。

画像:創業10年・総勢4名 ― レーザ内製化で特急対応を充実左:AP100による展開・プログラム作業を担当する船橋友子さん/右:オペレータの宮さんがBREVIS-AJの簡易板取り機能i-CASで端材に部品を割り付ける

2013年に46歳で独立開業 ― 今年で創業10年

同社は2013年、船橋譲一社長が46歳のときに設立した。

青森県出身の船橋社長は幼少の頃からものづくりに親しみ、上京してからは非常用設備を製作する板金加工企業、建築現場で鉄骨組立を手がけるとび職、建材・サッシなど薄板中心の板金加工企業、食品工場設備など中厚板も扱う板金加工企業を渡り歩いた。3社目の薄板中心の板金加工企業には22歳から20年以上勤め、技能・技術を磨いた。4社目の板金加工企業では、貸工場の紹介や仕事の斡旋など、独立開業へ向けた支援を受けた。

独立を果たした2013年はデフレ経済の真っ只中。船橋社長は「知人からは『こんな不景気のときによく独立を決めたな』と言われましたが、私としてはほかの人がやらないときこそチャンスかなと思っていました。妻も『失敗したらまたどこかに勤めれば良い』と背中を押してくれました」と振り返る。

「人との出会いは不思議なもので、前職でも前々職でも良いご縁に恵まれました。独立するときは、たまたま板金加工を手がけていた知人が廃業するということで、シャーリング、ベンディングマシン、セットプレス、コーナーシャー、溶接機、ボール盤などの設備一式を格安で譲ってもらいました」。

「3社目・4社目の板金加工企業とは今も公私両面でお付き合いがあります。私はテニスが趣味なのですが、テニス仲間を通じて大口のお客さまとも取引が始まりました。おかげさまで途切れることなく仕事をいただくことができ、増減はあるものの、順調に業績を伸ばしてきました」(船橋社長)。

画像:創業10年・総勢4名 ― レーザ内製化で特急対応を充実左:ベンディングマシン2台が向かい合う曲げ工程(奥)と、コーナーシャーとセットプレスが並ぶ2次加工エリア(手前)/右:半導体製造装置関連の部品。左はハステロイ、右はステンレスで、板厚はどちらも2.0㎜

会社情報

会社名
船橋金属 株式会社
代表取締役
船橋 譲一
所在地
東京都江戸川区中央3-22-7
橋本金属28工場2-KL
電話
03-5879-6382
設立
2013年
従業員数
4名
主要事業
半導体製造装置関連、医療・理化学関連の板金部品加工

つづきは本誌2023年8月号でご購読下さい。

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