宮城で躍動する板金企業
板厚0.05~25㎜までの広範な加工領域が強み
電子部品製造設備をメインに多様な板金需要に対応する
株式会社 セイワ工業
自動機のカバー、架台、フレームなどを加工
㈱セイワ工業は佐々木清氏が個人会社セイワ精機として1982年に創業した。1988年には㈲セイワ工業として法人化し、1995年に現在の宮城県遠田郡に工場を新築、2000年に株式改組した。
創業以来、電子部品の生産ラインに設置される各種自動機のカバー・架台・フレームなどを手がけてきた。主要得意先は、宮城県内に開発センターや工場などを持つ車載、民生用の各種センサー、タクトスイッチ、各種スイッチ、エンコーダなどのコンポーネントや各種デバイスを開発・製造する大手企業の1次協力会社や、東北に複数の生産工場を持つ大手コンデンサーメーカーだ。2005年には工場を増築。2008年度はリーマンショックで一時的に落ち込んだが、翌年には回復し、その後も順調に成長している。
59歳で3代目社長に就任
2014年に初代社長が急逝し、夫人の佐々木せい子氏が2代目社長に、初代社長のいとこにあたる佐々木浩視氏が専務に就任。2021年には佐々木浩視氏が3代目社長に就任した。
「創業者とはいとこ同士で1982年の創業以来、ともにまい進してまいりました。先代が急逝するまでは事業承継など話題に出たこともありませんでした。当時は夫人に『事業を継続するために2代目になってください』と懇願しましたが、夫人からは『先代とともに事業を支えてきたあなたがふさわしい、時機が来たら交代しましょう』と言われました」。
「そして2021年に私が3代目社長に就任、当時すでに59歳と若くはありませんでしたが、お客さまのニーズに応える製品を素早く提供、かつ精密なものづくりを推進してきました。お客さまの価値創造に貢献することを目指して、40年の歴史を培ってきた当社の役割を継続させたいという気持ちは強く、『多品種少量の製品を、短納期で、リーズナブルな価格で対応できる』という当社の強みをさらに強化していきたいと考えました。現在、社員は役員を含めても18名と少数ですが、全員が多能工としてものづくりに関わることができます」(佐々木浩視社長)。
売上構成比10%前後の得意先が多い
「得意先ごとの売上は多くても1社あたり20%程度で、10%前後のお客さまが多いです。コンポーネンツ事業のお客さま向けには、お客さまの1次協力会社として生産ラインの自動機を納入される複数のメーカーから、板金のお仕事をいただいています。そのため時々、生産機種に対応する自動機が発注されます。メーカーごとに好不況の波はありますが、当社は複数のメーカーと取引しているので、受注変動が少ないという利点があります。しかし、現在は各メーカーとも発注が減り、板金関連も減少傾向です」。
「さいわい、コンデンサーメーカーの生産設備に使われる板金製品は忙しい。お客さまは東北地方に複数の工場や開発センターを設けていて、中でも宮城工場では電子回路には欠かせないコンデンサーやチョークコイルなどの電子部品の生産を行うため、大がかりな工場増設を進めていらっしゃいます。6月末までに建物が完成し、7月までに生産設備を納入する予定のため、これらの設備・装置に使われる板金製品の納期が迫っており、今は忙しい状態です。このほかにも半導体製造装置関連、水産加工機械、装置など幅広い業種のお客さまがいらっしゃるので、仕事は平準化できるようになっています」。
会社情報
- 会社名
- 株式会社 セイワ工業
- 代表取締役社長
- 佐々木 浩視
- 所在地
- 宮城県遠田郡涌谷町字六軒町裏198-1
- 電話
- 0229-42-2527
- 設立
- 1988年(1982年創業)
- 従業員数
- 18名
- 主要事業
- 機械装置のカバー、フレーム、架台、制御盤筐体などの板金部品の加工、組立
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