特集

特色を出す東海地区の板金加工企業

「飛躍の10年」で航空宇宙・防衛装備品関連で売上50%を目指す

最大4´×8´サイズの特殊印刷加工に対応するBREVIS-1212AJ

三鷹製版 株式会社

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画像:「飛躍の10年」で航空宇宙・防衛装備品関連で売上50%を目指す事業再構築補助金を活用して2023年10月に導入したファイバーレーザマシンBREVIS-1212AJ

アルマイト銘板の加工に強み

画像:「飛躍の10年」で航空宇宙・防衛装備品関連で売上50%を目指す左から野口工場の近田製造係長、総務課の結城課長、本社工場の小田製造課長、鷹巣太地副社長

三鷹製版㈱は金属銘板・カスタムラベル印刷をメインに、その前段階である材料加工から製品化まで一貫して行い、最大4´×8´サイズまでの多種多様の特殊印刷加工に対応している。豊川市内にある2つの製造拠点 ― 板金・プレス・アルマイト印刷を行う「本社工場」(二見町)、DTP・版下製作・シルク印刷を行う「野口工場」(野口町)に業務を分散させることで、ワンストップに対応できる。

アルマイト銘板・エッチング銘板・機能性樹脂フィルムに対する特殊印刷加工品のほか、医療機器、計測機器、各種工業製品、航空宇宙・防衛装備品向けにカスタムラベルなどを製造しており、試作から量産までの小・中ロットの銘板製造に強みを有している。

同社は耐薬性・耐油性・耐摩耗性・防錆性・絶縁性に優れ、耐久性を求められるアルマイト銘板を主に製作している。そのため、アルミニウムの表面をアルミナでコーティングしてアルマイトにする「アルマイト処理」を行うとともに、「苛性揚げ」や「白揚げ処理」(艶消し)などの対応も自社で行っている。アルマイト処理においては酸アルカリ中和環境設備・局所排気装置設備一式を備え、カーボンニュートラルやSDGsに対応した環境にやさしい特殊印刷加工を実践している。

加工するアルマイト銘板の板厚は0.1~0.8㎜がメインで2.0~4.0㎜にも対応。陽極処理は一度に400×300㎜の板が35枚ほどで、1日に3回以上の処理を行っている。

画像:「飛躍の10年」で航空宇宙・防衛装備品関連で売上50%を目指す左:2023年10月に竣工した三鷹製版㈱の高度加工出力センター/右:大判フラットベッドUV-LED方式インクジェットプリンター「JFX600-2513」

航空宇宙・防衛関連は2015年から受注

同社は鷹巣竜大社長鷹巣太地副社長の祖父が1955年に㈲三鷹製版工業所として設立、1965年に三鷹製版㈱に改組した。2011年に34歳の鷹巣社長と30歳の鷹巣副社長のフレッシュな兄弟が3代目として事業承継した。

2015年頃からは航空宇宙・防衛装備品関連の銘板を受注するようになり、2016年からメーカーの指導を受けてISO9001やISO14001(いずれも2015年版)、2019年6月には航空宇宙関連の品質マネジメントシステムJIS Q 9100の認証を取得した。

現在の売上構成比は、医療機器と各種工業製品がそれぞれ30%、航空宇宙・防衛関連が20%、その他が20%となっており、月間数十万枚を出力する。

  • 画像:「飛躍の10年」で航空宇宙・防衛装備品関連で売上50%を目指す耐薬性・耐油性・耐摩耗性などに優れたアルマイトプレートはヘアライン対応にてハイクオリティ化した
  • 画像:「飛躍の10年」で航空宇宙・防衛装備品関連で売上50%を目指すファイバーレーザで加工した後、レーザマーキングで自由度の高い加工ができる。グループ企業の三鷹トレーディング㈱で特殊印刷加工品の販売を行っている

会社情報

会社名
三鷹製版 株式会社
代表取締役社長
鷹巣 竜大
所在地
愛知県豊川市二見町83
電話
0533-85-4351
設立
1955年
従業員数
65名
主要事業
アルマイト銘板、機能性樹脂フィルム特殊印刷加工品、カスタムラベルの製作
URL
https://www.mitaka-seihan.co.jp/

つづきは本誌2024年2月号でご購読下さい。

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