Interview

2016年版中小企業白書のモデル企業として紹介される

IT活用と「和気・活気・元気」をスローガンに発展

株式会社 小林製作所 代表取締役 小林 靖典 さん/業務改革執行責任者 黒川 正枝 さん

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 画像:2016年版中小企業白書のモデル企業として紹介される

㈱小林製作所は1919年に金沢市内でボルトなどを製造する会社として創業。 戦後、板金・塗装業へシフトした。

1980年代に金沢大学の学生だった小林靖典社長はコンピュータを生産に採り入れ、ICTを活用する風土を醸成してきた。受注ソフト「Sopak(ソパック)」、CAD/CAMソフト「CADWORLD」を開発し、1991年に3代目社長に就任した。

2002年にはIT活用の取り組みが認められ、金沢市IT大賞を受賞。2005年には白山市水島町に社屋工場を新設移転。パンチングマシンHMX、材料自動倉庫I-MARSを導入し、事業を拡大、規模は2.5倍になり受注も伸びた。しかし全体が見渡せない、社員の仕事が把握しきれない、社員のー体感が希薄になり、協力体制が崩れて生産性が落ちるなどの問題が噴出した。

それを解決したのが自社開発のITシステム。2007年にネットワークカメラを活用したカイゼンカメラシステム「Sopak-C」を開発、トレーサビリティーの強化などを図った。またSopak-Cは2011年から販売も開始している。こうした取り組みが評価され、2010年に中部IT経営力大賞最高賞を受賞、2012年には中小企業IT経営力大賞の経済産業大臣賞を受賞した。また、2011年版、2016年版中小企業白書のモデル企業として全国に紹介された。

万年青年の感がある小林靖典社長と黒川正枝業務改革執行責任者に話をうかがった。

新規開拓が成功して売上は堅調

―2016年上期は業界全体で前年同期比20~30%、仕事量が下振れしています。御社の業況はいかがですか。

小林靖典社長(以下、姓のみ) 従来からの半導体製造装置や鉄道車両関係の仕事はあまり落ちていません。医療介護系のお客さまが増えてきています。新規得意先の開拓は常に続けていて、新規のお客さまからの引合いが去年・今年と好感触です。特にファイバーレーザで溶接するアルミ製品が強みとなり、戦略的に営業しています。従来は加工不可としていたアルミの薄板溶接も可能となったので、遠方のお客さまからも引合いをいただけるようになり、可能性がずいぶん広がったと実感しています。

  • 画像:2016年版中小企業白書のモデル企業として紹介されるベンディングロボットシステムHG-1003ARs
  • 画像:2016年版中小企業白書のモデル企業として紹介されるFLW-4000によるファイバーレーザ溶接

会社情報

会社名
株式会社 小林製作所
代表取締役
小林 靖典
住所
石川県白山市水島町429-17
電話
076-277-7330
設立
1947年(1919年創業)
従業員数
117名
主要事業
精密板金・組立・塗装・提案型設計、システム開発・販売
URL
http://www.kobayashi-mfg.co.jp/

つづきは本誌2016年9月号でご購読下さい。

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