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「もったいないの、その先へ」

事業の多角化で成長 ― 売上・従業員数が15年で10倍以上に

株式会社 タカハタ

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画像:「もったいないの、その先へ」「洗える食材乾燥機」。流動層乾燥と気流乾燥によってスピーディーな乾燥を実現し、食品廃棄物を食品として再生できる

「経営は強い意志で決まる」

画像:「もったいないの、その先へ」高畑洋輔社長

今年7月、東京ビッグサイトで開催された「FOOMA JAPAN 2019」(2019国際食品工業展)。㈱タカハタ高畑洋輔社長は、東京ビッグサイト南館2階の出展者ブースで陣頭指揮を執り、熱風式による連続乾燥・自動洗浄(CIP)の「洗える食材乾燥機」と、連続式では難しいとされている天然にがりを使用した豆腐のコンパクト型豆腐製造装置を実演紹介した。

高畑社長は、「経営は強い意志で決まる」という京セラ創業者の稲盛和夫氏の経営哲学に心酔し、その人生観・経営哲学を学ぼうと、稲盛氏が主宰する私塾「盛和塾」に入塾した。2014年の第22回盛和塾世界大会では、高畑社長の経営者としての歩みが評価され、稲盛塾長から顕彰された。

高畑社長は今年40歳。2005年に入社したときは従業員14名、年商2億円程度だった㈱高畑電機を、14年間でグループ従業員数180名(約13倍)、年商30億円規模(約15倍)の企業グループに発展させた。新たに立ち上げた食品機械部門が徐々に成長し、板金受託部門の売上構成比は40%程度にとどまっている。

画像:「もったいないの、その先へ」食材乾燥機で乾燥させ、特殊な微粉砕処理を行った「乾燥おから」。右端が「皮」、右から2番目が「全粒」で、左へいくほど細かくなる。栄養価が高く、わずかな量でも満腹感が得られるのが特長

経営理念は「従業員を大切にする大家族経営の実践」

同社は1963年に香川県高松市で創業、特殊照明器具や配電盤の製作を手がけるようになった。1967年に㈲高畑電機を設立、配電盤や分電盤などの製作と同時に工事業も営むようになった。1981年、高畑社長の父である高畑孝氏が2代目社長に就任し、配電盤・分電盤の筐体製造に特化。板金加工から塗装までの一貫製造体制を整えた。

小さい頃からサッカー少年だった高畑社長は、大学でサッカー部の主将を務め、地元に戻ってからはJリーグに所属するクラブチームに在籍。その後、大手工作機械メーカーの板金工場で工作機械カバーの製造を経験し、24歳で同社に入社した。

入社当時は受注競争がきびしく、会社の業績は振るわなかった。社員の定着率は低く、ムードも良くなかった。しかし、2代にわたって経営理念として掲げてきた「従業員を大切にする大家族経営の実践」を経営の柱として、組織力の強化に力を入れていった。

2007年に株式改組し、現在地に新工場を建設、本社工場を移転した。2008年のリーマンショックで受注が減少したが、塗装・組立とワンストップ加工に対応できる能力を備え、品質向上をはかり、新規開拓を行うことで落ち込みをおさえることができた。この経験を通じて、経営を安定させるためにも製造力の強化とともに自社製品を開発できる能力を備えなければいけないと考え、2011年に3代目社長に就任してからは、さらなる高付加価値商品の開発・製造に注力することを決意した。

  • 画像:「もったいないの、その先へ」2017年に導入したファイバーレーザマシンLCG-3015AJ+ASFH-3015G
  • 画像:「もったいないの、その先へ」HDS-2204NT(手前)、HG-1303(奥から2台目)など長尺製品にも対応できる曲げ工程

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会社情報

会社名
株式会社 タカハタ
代表取締役
高畑 洋輔
住所
香川県高松市三谷町3234-10
電話
087-888-5852
設立
1967年(1963年創業)
従業員数
180名
事業内容
①電機事業:受配電盤・制御盤の製作、産業機械の設計・製作/②食品事業:食品機械の設計・製作、大豆・食品添加物・資材販売、豆腐の製造・販売
URL
http://www.takahata.cc/

つづきは本誌2019年11月号でご購読下さい。

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