お客さまから必要とされるサプライヤーの条件
「次もレーザ加工で」という注文が増える
ファイバーレーザマシンLCG-AJを導入
株式会社 ユーゼック
「逆境の時ほどチャンス」
㈱ユーゼックへの取材は2度目で、1度目は2011年6月。同社がパイプ・形鋼の加工機能を備えたレーザマシンFO-MⅡ RI3015+LSTRI-3015を導入した後だった。
植村守社長は以前、岐阜県各務原市内の工場で材料棚や自動倉庫、産業用の立体自動倉庫やラックの製造に携わっていた。バブル全盛期は超多忙だったが、バブル崩壊で一変。しかし、「逆境の時ほどチャンス」と自主退社し、1992年6月に各務原市内に200坪の貸工場を借り、精工ユーゼックを起業した。
3年後の1995年には㈲ユーゼックとして法人化。2000年12月、現在地に敷地1,000坪、工場建屋400坪の工場を購入して移転、株式改組して㈱ユーゼックが誕生した。さらに、2006年には隣接地の土地500坪を購入、250坪の工場を増築するなど社業は発展した。
塗装・乾燥設備の設計・製造・施工にも対応
創業当初は、中古のシャーリングマシンやベンディングマシン、アイアンワーカー(IW)、セットプレス、パンチングマシンという設備でスタート。当初は遮音パネル、プレハブ住宅の壁面パネル、屋根用パネル、高速道路の防音壁など、大ロットの仕事を受注することにより順調に成長してきた。
2008年のリーマンショックで受注は激減するが、そんな時に第二京阪道路と東名阪自動車道の防音壁用遮音パネルの仕事が決まった。これによって長期の仕事を確保できたが、受注単価は厳しくコストダウンに苦労した。
新たな得意先開拓に努力する中で、中部地区に集中する工作機械メーカーから、機械カバー製作の仕事を受注できるようになった。また研削加工にともない発生する研削液から砥粒と研削屑を取り除く分離装置の仕事もメーカーより受注しだした。
また、塗装、乾燥設備、省力化設備などの設計・製造・施工を行う「SE事業部」を設立、塗装・乾燥設備で数多くの実績を積んでいった。UV照射による乾燥ラインのほか、ロボット塗装やロボット移載といったロボットを使用したシステムも手がけ、国内の自動車部品メーカーの塗装ラインに導入されるようになった。
部品メーカーの地産地消の戦略に対応した海外工場の塗装ラインにも納入されるようになり、現在もブラジルに2名の社員が装置の納入・据付のため長期出張中という。
さらに、自動車部品以外に住宅機器、時計部品の表面処理工程の特殊ラインも受注するようになり、SE事業は同社の大きなビジネスに成長している。
会社情報
- 会社名
- 株式会社 ユーゼック
- 代表取締役社長
- 植村 守
- 住所
- 岐阜県関市迫間1565-57
- 電話
- 0575-21-0379
- 設立
- 1995年
- 従業員数
- 29名
- 主要事業
- 金属加工(板金、製缶、機械加工)、金属製品の設計製作/塗装・乾燥設備、省力化設備の設計・施工
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