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金型技術とプレス技術の融合による課題解決力を発揮

機械加工からプレス加工への工法転換にもサーボプレスが活躍

株式会社 藤和プレス

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画像:金型技術とプレス技術の融合による課題解決力を発揮2020年に導入したサーボプレスSDEW-2025の順送ライン。高精度・高難度プレス部品の生産能力増強のため、2020年から2022年にかけてサーボプレス3台を立て続けに導入した

金型技術とプレス技術が融合した一貫生産体制 ― 2010年代後半から急成長

画像:金型技術とプレス技術の融合による課題解決力を発揮佐藤孝行社長

㈱藤和プレスは1991年の会社設立以来、高度な金型技術とプレス加工技術が融合した一貫生産体制を武器に、事業を発展させてきた。

得意先の製品開発プロセスから携わり、試作・量産を問わず最適な加工方法を提案して、顧客満足を追求してきた。また、柔軟な発想と長年培ってきたノウハウにより、機械加工・ワイヤ放電加工・エッチング加工でしかつくれなかった製品をプレス加工に工法転換することで、ケタ違いのコストパフォーマンスと生産性向上、納期短縮も実現してきた。

1991年の設立当初は自動車部品や建築金物の3次・4次サプライヤーとして、材料支給で賃加工を行っていた。業績が伸び悩み資金繰りに苦しんだ時期も長かったが、強みである金型技術とプレス加工技術には定評があり、堅実に事業を展開してきた。

転機となったのは2010年代後半。受注環境が一変し、直近6年間で売上高・従業員数とも約3倍に増加するなど、いちじるしい成長を遂げている。

2016年頃からさまざまな要因が重なり、メーカーとの直接取引が立て続けに実現した。いざ直接取引が始まってみると、同社の技術力・提案力とQ,C,D対応力は得意先各社からあらためて高く評価された。パートナー企業として製品開発段階から関わるケースが増え、受注量もさらに増加するという好循環が加速して、急成長につながっていった。

現在の得意先約20社はほぼすべてがメーカーで、今や1次サプライヤーとしての地位を不動のものとしつつある。主要業種は、空圧機器、建築金物、園芸施設、電力機器など。手のひらサイズの精密プレス部品から、複雑形状や絞り形状が多い建築金物まで幅広く手がけ、加工材料や分野を問わず、高いパフォーマンスを発揮している。

今後の増産計画や事業計画も目白押しで、佐藤孝行社長は「社内では3年後までに現在の1.5倍の売上を目指そうと話しています」と意欲を見せる。

  • 画像:金型技術とプレス技術の融合による課題解決力を発揮2022年3月に導入したサーボプレスSDE-1120とレベラフィーダLCC 03KR3の順送ライン
  • 画像:金型技術とプレス技術の融合による課題解決力を発揮単発プレス工程。同社は女性社員の割合が50%を超え、製造現場でも活躍している

課題解決力と誠実な営業姿勢で信頼を勝ち取る

成長の背景には、高度な技術を生かした課題解決力と、忍耐強く誠意ある営業姿勢、そして社内外で同社を支える人材の充実がある。

既存のサプライヤーでは対応できない技術的課題への挑戦、サプライチェーンのトラブルで供給が滞っている製品のバックアップ、海外で生産していた製品の国内回帰の受け皿、発注先が見つからない中での飛び込み発注への対応など、得意先の困りごとや危機に対して常に迅速・誠実に対応し、信頼を勝ち取ってきた。

ったときの駆け込み寺から、主力サプライヤーへ ― 20年間にわたる雌伏の時期に磨き続けた技術と技能、地道に積み重ねてきた得意先の信頼がいよいよ実を結び、飛躍の時をむかえようとしている。

  • 画像:金型技術とプレス技術の融合による課題解決力を発揮建築金物のジョイント部品(内径22㎜)。丸パイプ+ウエルドナットからプレス加工+バーリングタップに工法転換した
  • 画像:金型技術とプレス技術の融合による課題解決力を発揮複雑形状の建築金物も順送プレスで加工している

会社情報

会社名
株式会社 藤和プレス
代表取締役
佐藤 孝行
所在地
埼玉県行田市野3666-8(行田工場)
電話
048-558-0390
設立
1991年
従業員数
80名
主要事業
空圧機器部品、住宅用建築金物、園芸施設、電力機器などの金属プレス加工、金型設計・製作
URL
https://www.towa-prs.jp/

つづきは本誌2022年7月号でご購読下さい。

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