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大型バス関連の売上が60~70% ― 顧客満足度向上のため最新設備を導入

大型バス・建設機械・農業機械・空調機器・福祉機器と幅広い業種に対応

株式会社 生澤製作所

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画像:大型バス関連の売上が60~70% ― 顧客満足度向上のため最新設備を導入①ファイバーレーザ複合マシンLC-2515C1AJ+AS-2512NTK+ULS-2512NTK/②溶接が終了したバスの運賃精算ボックスの取り付け台

大型バス関連の売上が60~70%

画像:大型バス関連の売上が60~70% ― 顧客満足度向上のため最新設備を導入生澤晃副社長(左)と町田光成社長(右)

㈱生澤製作所は1978年に先代社長である生澤宇一氏が創業、町田光成氏(現社長)らとともにユニットバスの部品加工を始めた。1982年に㈲生澤製作所が設立され、1996年に株式改組した。1997年には本社工場を国分寺町(現・下野市)柴工業団地に移転。そのころには現在の主力である大型バス部品の仕事を始めており、その割合が増加してきていた。さらに空調機器メーカーからは空調ケーシングやフィルター、農業機械メーカーからは農業機械部品、熱交換器メーカーからは交換機のケーシングなどの仕事も受注するようになった。

ところが2011年に生澤宇一氏が急逝、後任には当時専務で、創業以来生澤氏の片腕として貢献してきた町田光成氏が就任した。

2005年には先代の女婿で、会社員だった生澤晃副社長が入社。生澤副社長は入社後早々に職業訓練法人アマダスクールの経営後継者育成講座(JMC)を94期生として受講、経営学から板金加工全般までを学んだ。

町田社長は「先代が急逝して、生澤副社長にバトンタッチするまでの間、私が社長を引き受けることになりました。そのころには大型バスの床下部品や各種艤装部品の仕事が中心になっており、現在では売上全体の60~70%を占めるまでになりました。それ以外には空調ケーシング、田植え機やコンバインといった農業機械部品、建設機械部品を受注するようになり、創業当時から受注していたユニットバス関連の仕事はほとんどなくなりました」。

「2008年のリーマンショックで業績が落ち込んだ際、同業者の紹介で福祉機器である階段昇降機関連の仕事をまわしていただくようになり、今では主要なお客さま5社で売上の大半を占めています。お客さま満足度をより高めるため、社員一人ひとりの技術を向上し、多能工の育成に努めています。お客さまがより安心して仕事を任せられる企業を目指してきました」と、語っている。

画像:大型バス関連の売上が60~70% ― 顧客満足度向上のため最新設備を導入左:ブランク加工データ作成全自動CAM VPSS 3i Blankで作成したネスティング加工データ/右:LC-2515C1AJで加工した製品

コロナ禍で受注は20~30%落ち込む

コロナ禍の影響で受注は20~30%減少、特に大型バスの仕事はピーク比で50%ちかく減少した。

「当社が受注しているのは路線バス関連部品です。路線バスはこれまで年間で1,500~1,600台が生産され、1日あたり7~9台分の仕事が流れていました。しかし、3月以降は3~4台と半減しています。観光バス関係はインバウンド需要がほぼゼロになった影響で80%減になっているようですが、路線バス関係はそこまでの落ち込みにはなっていません」。

「路線バスに関しては毎年、年度初めにお客さまであるメーカーからその年の生産計画が内示されます。これまでは、ほぼ内示どおりに生産が行われてきましたが、今年は3月以降に大幅な減産になりました。お客さまからは10月以降は来年度以降の商談が始まっているという話をお聞きしており、今後はもう少し生産が増えるのではないかと期待しています。しかし、路線バスを運行するバス会社は多くの赤字路線を抱えているなど、きびしい経営状況が続いているので、長期的に見れば楽観はできません」(町田社長)。

  • 画像:大型バス関連の売上が60~70% ― 顧客満足度向上のため最新設備を導入曲げ工程のHDS-2204NT(左)とHDS-1303NT(右)
  • 画像:大型バス関連の売上が60~70% ― 顧客満足度向上のため最新設備を導入溶接工程には共通部材を常時ストックする棚が設置されており、必要に応じて作業者がピッキングして溶接作業する

会社情報

会社名
株式会社 生澤製作所
代表取締役社長
町田 光成
代表取締役副社長
生澤 晃
所在地
栃木県下野市柴1127-3
電話
0285-44-7943
設立
1982年
従業員数
29名
主要製品
大型バス部品、コンバイン・田植え機部品、空調機器のフィルター、福祉機器部品、そのほか板金部品
URL
https://ikezawas.co.jp/

つづきは本誌2021年1月号でご購読下さい。

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