特集

ファイバーレーザ溶接による高速・高品位加工

建築金物の溶接にファイバーレーザ溶接を活用

マスロットから単品まで多彩な仕事に対応

株式会社 三重工業

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画像:建築金物の溶接にファイバーレーザ溶接を活用①ZAM・板厚3.0㎜の突き合わせ溶接で加工した建築金物/②SS・板厚12㎜に板厚9㎜をレーザ溶接。外部に引っ張り試験を依頼し、強度を確認/③FLW-3000ENSISによる手すり補強材のレーザ溶接

創業者は飾り職人

画像:建築金物の溶接にファイバーレーザ溶接を活用阪井正社長

㈱三重工業を1961年に創業した先代は、伊勢神宮の造営に使うさまざまな飾り金物を製作する会社に勤めていた。大阪市内には昔、住友銅吹所、三菱金属大阪製錬所で精錬された銅を材料に、神社仏閣向け飾り金物をつくる銅職人の町があり、先代はツテを頼って伊勢から大阪にやってきた。

その後、建築金物を手がけるようになり独立、三重工業とした。1966年には大林組との取引を開始、各種建築金物・装飾金物を製造するようになって、1971年に工場を増築、生産設備も拡充していった。1966年には、ほかの企業で技術を磨いていた阪井正社長が入社した。

  • 画像:建築金物の溶接にファイバーレーザ溶接を活用FO-MⅡ RI3015では手すりに使うパイプの加工を行う
  • 画像:建築金物の溶接にファイバーレーザ溶接を活用HG-2204による長尺製品の曲げ加工

「この道一筋50年」

阪井社長は「この道一筋50年」―建築金物業界で手腕を振るってきた。1987年には大林組が関西で受注した工事物件で必要な金属製品・サッシ・手すり・ひさし・内外装パネルなどを製作するようになり、シャーリングマシン、Vカットマシンやベンディングマシンを相次いで導入した。

同年には、曲げ加工部門を㈱三重製作所として分離し、1991年には㈱三重工業に株式改組した。CADを導入して、受注した工事案件の建築図面から加工に必要な部材を抽出、バラ図を作成、部品図を製作した。

1992年には3階建ての本社ビルと第2工場を建設。会社創立30周年むかえ、それを機に全工場の完全空調化を行い、作業環境を整備するとともに、パンチ・レーザ複合マシンなどを導入した。2000年にはかつて分離した㈱三重製作所と合併した。

2012年以降は大型投資を継続して行うようになった。1992年に導入した複合マシンとの入れ替えで、パイプ・形鋼加工にも対応できるレーザマシンFO-MⅡ RI3015+LSTRI-3015と、3次元ソリッド板金CAD SheetWorksで作成されたパイプ展開図からシームレスに部品配置、加工プログラムの自動作成を行うパイプインデックス装置用CAD/CAM Dr.ABE_Tubeを導入した。その後も、2013年にベンディングマシンHDS-2204NT、2015年にHG-2204、2017年にはファイバーレーザ溶接システムFLW-3000ENSISを導入した。

画像:建築金物の溶接にファイバーレーザ溶接を活用左:ロットの大きい製品では製品個体差をTASで補正する/右:FLW-ENSISは4m走行台車を設備

会社情報

会社名
株式会社 三重工業
代表取締役
阪井 正
住所
大阪府大阪市平野区加美北7-6-29
電話
06-6791-0630
創立
1961年
従業員数
45名
主要製品
建築金物、装飾金物、内外装パネル製作、手すり
URL
http://www.miekogyo.biz-web.jp/

つづきは本誌2018年7月号でご購読下さい。

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