特集

食の安全・安心に対応する農業機械と板金加工

2019年に生産高2倍の新工場竣工予定

徹底したIoT 活用で“見える化”を推進

株式会社 筑水キャニコム

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画像:2019年に生産高2倍の新工場竣工予定運搬車の組立工程。混流生産で対応している

乗用四輪駆動草刈車のパイオニア

㈱筑水キャニコムは、農業・土木建設・林業用運搬車、草刈作業車、ならびに産業用機械の設計・製造・販売を手がける福岡県うきは市にあるメーカー。

1948年、包行(かねゆき)農具製作所として創業、1955年に包行農機販売㈱として法人化。1961年に業界に先駆けて鋼板製トレーラーを開発、製造を開始した。1964年に本社を現在地に移転、社名を筑水農機㈱とする。1969年に動力運搬車の製造を開始、1981年からトランスミッションを内製化。1989年にはCI(コーポレートアイデンティティ)を導入、社名を㈱筑水キャニコムに変更した。

2001年に業界初となる乗用四輪駆動草刈車「草刈機まさお」を発売。同年、米国に現地法人を設立し北米市場開拓をスタート。2010年には中国に現地法人、筑水農機(常州)有限公司を設立するとともに、中国工場を開設。2014年1月、包行均社長が会長に、長男の包行良光氏が3代目社長に就任した。また今年は、3年後の2019年度竣工を目標とした新工場計画を発表するとともに、「100億100カ国計画」という5カ年計画を発表した。

画像:2019年に生産高2倍の新工場竣工予定左:福岡県うきは市にある㈱筑水キャニコム。カラフルな本社建物とモノづくりに対する包かねゆき行均会長のポリシーを示すポール。ポールの両面には同社のモノづくりのポリシーがうたわれている/右:包行良光社長(左)と執行役員兼価値即納本部長の前田努氏(右)

“ボヤキ”を吸い上げ、義理と人情のモノづくり

同社の特徴のひとつは、包行均会長が製品にユニークなネーミングとデザインを率先して採用していること。また同社は、運搬機の分野では国内トップシェアを誇っている。

それぞれの機能を表したネーミング例としては、例えばF1マシンのようなスタイリッシュな草刈機は「草刈機まさお」。音の静かな電気駆動の三輪運搬車は「三輪駆動静香」。どんな場所にも電気を導くことができる電源付き運搬車は「伝導よしみ」など、ユニークでクスッと笑えるネーミングで親しまれてきた。

さらに、機械をユーザーのもとへ運び、実際に機械を見て使用してもらう実演会(プロムナードコンサート)による販売などにも独自性の強い演出が際立つ。営業活動をする際はいつもビデオで商談風景を撮影しながら、ユーザーの“ボヤキ”や要望などを聞き逃さないようにして、商売のタネを吸い上げる。「ボヤキというのはお客さまの本音。それこそがお客さまが本当にほしいと思える商品を開発するカギとなります」(包行会長)。

  • 画像:2019年に生産高2倍の新工場竣工予定レーザマシンFO-2412NT+LSC-2412FO+LST-2412FO
  • 画像:2019年に生産高2倍の新工場竣工予定HDS-5020NTやFBDⅢ-1025NTなどが並ぶ曲げ工程

会社情報

会社名
株式会社 筑水キャニコム
代表取締役会長
包行(かねゆき) 均
代表取締役社長
包行 良光
住所
福岡県うきは市吉井町福益90-1
電話
0943-75-2195
設立
1955年(1948年創業)
従業員数
233名
主要事業
農業・土木建設・林業用運搬車、草刈作業車、ならびに産業用機械の設計・製造・販売
URL
http://www.canycom.jp/

つづきは本誌2016年6月号でご購読下さい。

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