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“目で見える品質管理”重視の視点で圧入工法を採用

「壊れない機械が良い機械」 ― サービスマンが勧めたEMK-MⅡをラインで導入

株式会社 津田工業

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画像:“目で見える品質管理”重視の視点で圧入工法を採用パンチングマシンEMK-3510MⅡ+ASR-2512N

創業当初から多能工育成に注力

画像:“目で見える品質管理”重視の視点で圧入工法を採用津田義久社長

同社は1963年、津田義久社長の父親が岐阜県各務原市内で津田板金工業所を個人創業した。当初から抜き・曲げ・溶接までできる作業者の育成を目指し、起業する力を持った人材の育成に心血を注いだ。先代の社長在職中に3名の社員が独立、板金工場を開業した実績がある。1987年に現在の各務原市金属団地に移転、1989年に㈱津田工業として法人化した。

現社長の津田義久氏は名古屋市内の大学で塑性加工を学び、卒業後は㈱アマダメトレックスに入社した。サービスマンとして4年ほど活躍するなか「壊れない機械が良い機械」という教訓を得た。1996年に同社へ入社、入社当時は前職時代に学んだ最新の板金加工設備、技術を積極的に会社へ紹介。社長を説得して1997年にはレーザマシンLC-1212αⅡを導入した。また、2002年には生産管理システムWILLを導入して工程管理を行うようになった。

画像:“目で見える品質管理”重視の視点で圧入工法を採用左:NC制御されたカシメを行う専用機/右:市販のファスナーを20台以上購入して様々な冶具を装備。圧入作業を簡単にできるようにしている

昇降機の操作盤の仕事が減少

入社当時、仕事の大半が昇降機に使われる操作ボックスや縫製機械のカバー関連だった。しかし、縫製機械は繊維産業の不況により衰退。また、昇降機関連の仕事も2005年に発覚した耐震強度偽装事件や、2008年のリーマンショックの影響で仕事量が落ち込んだ。

その後は昇降機メーカーがコストダウン対策の一環として、昇降機のかご室内の操作盤をボックスレス構造にする傾向が強まるようになった。各種産業でタッチパネルなどの普及が進むと、タップやパネルを組み込む構造が増え、押しボタン、電子部品で構成される操作盤をタップやスタッドボルトで施工する構造は急速に減少している。

その結果、昇降機に付帯する操作盤の仕事が減少傾向となった。同社も昇降機に頼る受注体制を改める一方、守りの経営を重視。設備投資に対しても先行きの不透明感が増していると判断し、慎重になった。

  • 画像:“目で見える品質管理”重視の視点で圧入工法を採用テーブルリフターを活用し、ファスナープレス溶接作業が楽になるよう工夫している
  • 画像:“目で見える品質管理”重視の視点で圧入工法を採用出荷を待つ昇降機のかご室に使われる制御用ボックス

会社情報

会社名
株式会社 津田工業
代表取締役
津田 義久
住所
岐阜県各務原市金属団地80-4
電話
0583-71-1422
設立
1989年(1963年創業)
従業員数
9名
業種
エレベーター・エスカレーター・配電盤・空調機器・熱交換器・LED照明器具などの部品製作
URL
http://www.tsuda-kogyo.co.jp/

つづきは本誌2016年7月号でご購読下さい。

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