普及が進む工程統合複合加工
精密さを技術テーマとする板金加工メーカー
ACIES-AJをはじめ3台の複合マシンが月間550時間稼働
株式会社 日洋工業
① 2018年7月に導入したファイバーレーザ複合マシンACIES-2512T-AJ+AS-2512NTK+ULS-2512NTK/②ACIES-AJで加工した製品
精密板金加工を中心に事業を拡大
向かって左から名知康利会長、名知龍児社長、加藤直彦工場長
2020年に創業50周年を迎える㈱日洋工業は、1971年に㈲日洋工業として9名の社員で創業した。ドア補強材の生産をはじめたことを機に事業を拡大し、その後は産業関連機器や金融関連機器、ATMの機構部品の製作にも関わってきた。1977年にはNCパンチングマシンを導入、精密板金加工を中心にさらに事業を拡大し、1982年に株式改組、㈱日洋工業となった。
その後も工場を増設して最新設備を導入していった。1996年にはパンチ・レーザ複合マシンAPELIO、1997年にはベンディングロボットシステムASTRO-100M+FBDⅢ-8025Mてるるを導入した。多品種少量生産に対応し、精密機械、産業機器、自動車向けと、顧客のニーズに幅広く対応可能な体制を整えていった。
生産管理システムWILLをベースに進捗管理システムIP進捗を導入しており、作業者はモバイル端末から着完情報をアップロードする
14台のベンディングマシンが並ぶ曲げ加工エリア
不可能を可能にするために迅速に決断
2003年には3次元ソリッド板金CAD SheetWorksを導入し、得意先と共通のCADプラットフォームを構築。設計上流から川下の加工・組立までワンストップ対応できる体制を整備していった。さらに2005年と2006年にはISO9001、ISO14001の認証を取得、顧客満足度の向上を図ってきた。原価低減・リードタイム短縮を目的に2016年に新工場を増設し、2018年にファイバーレーザ複合マシンACIES-2512T-AJ+AS-2512NTK+ULS-2512NTKを導入した。
3代目社長である名知龍児社長は「1971年6月の創業以来、精密板金加工メーカーとして、ニーズの多様化を背景とする多品種少量生産の必要性をいち早く感じ、積極的に設備投資をしてきました。最新鋭の設備、工場内ネットワークシステムを採り入れた生産管理体制のもと、常時2万~3万種のデータを管理運用しています」。
「お客さまの要望もどんどん変化しています。しかし、不可能を可能にするために迅速に決断して、全社一丸となり実践してきた創業以来の精神は、今もこれからも不変です」と、経営方針を語る。
カシメ作業で組み立てる小物板金部品
サブアッシーされた製品例
会社情報
- 会社名
- 株式会社 日洋工業
- 代表取締役
- 名知 龍児
- 住所
- 愛知県安城市城ケ入町団戸173-5
- 電話
- 0566-92-2273(代表)
- 設立
- 1971年
- 従業員数
- 73名
- 主要事業
- 電子機器・産業機器の筐体および金属部品、ATM・銀行端末系のメカ部品製造・組立
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