コラボレーションエンジニアリングで自動車部品のプレス加工を最適化
SDGsを企業発展の“羅針盤”に ― サーボプレス順送ラインを3台活用
有限会社 銅林工業所
自動車用ワイパー部品などの金属プレス加工を手がける
群馬県桐生市の㈲銅林工業所は、1947年の創業以来、自動車用電装部品に用いる金属プレス部品を生産・供給している。金型設計製作から試作、プレス加工、カシメ、スポット溶接、製品組立まで一貫対応し、顧客ニーズに応え続けてきた。
現在は、大手自動車部品メーカーとその関連会社からの受注がほぼ100%を占める。この得意先メーカーとは、創業当初からの70年以上にわたる継続取引の中で、揺るぎない信頼関係を築き上げてきた。同社は得意先との強力なパートナーシップのもと、設計段階から参加してコラボレーションエンジニアリングを展開することで、得意先の製品価値向上と競争力強化に貢献している。
主力製品は、自動車用フロント・リアワイパーシステムに組み込まれる金属プレス部品。そのほか、ルームランプ、ウォッシャー、ファンモーター、スターター、サイドミラー、ウィンドウレギュレーター、オートスライドドアなどの部品も手がけ、年間800種類、約8,600万個を生産している。
藤生幸司社長は「2023年3月期の売上高は前期比横ばい。利益率も前期並みとなりました。材料費やエネルギーコストが上昇していますが、お客さまの内示をもとに需要予測を立て、材料仕入れを適切にコントロールできました。コロナ前の水準にはなかなか戻りませんが、2023年度末から2024年度にかけて本格回復へ向かうことを期待しています」と語っている。
生え抜き社員が事業承継
藤生社長は現在42歳。自動車部品メーカーで開発設計部門のサポート業務に携わった後、2005年に24歳で銅林工業所に入社した。入社後は製造部門、品質管理部門を経験し、30歳で営業職に就いてからは技術営業として得意先へのVA/VE提案に力を入れてきた。
先代が体調を崩したことで、2021年1月に39歳で6代目社長に就任した。当時、藤生社長には数社から引き抜きの誘いがあったが、得意先への恩義や銅林工業所への愛着から、事業を引き継ぐことを決めた。
社長就任後は、「モノづくりを通してお客様の発展を支え、社会に貢献することで幸せな未来を創造する」という経営理念を掲げ、顧客と地域社会への貢献を誓った。地元メディアにも精力的に出演して情報を発信し、所属する桐生商工会議所青年部では2023年度のまちづくり委員会・委員長を務めるなど、地域経済の活性化にも尽力している。
会社情報
- 会社名
- 有限会社 銅林工業所
- 代表取締役
- 藤生 幸司
- 所在地
- 群馬県桐生市新里町新川826-1
- 電話
- 0277-74-3093
- 設立
- 1949年(1947年創業)
- 従業員数
- 49名
- 主要事業
- フロント・リアワイパー部品をはじめとする自動車部品の金型設計製作・金属プレス加工・スポット溶接・組立
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