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コラボレーションエンジニアリングで自動車部品のプレス加工を最適化

SDGsを企業発展の“羅針盤”に ― サーボプレス順送ラインを3台活用

有限会社 銅林工業所

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画像:コラボレーションエンジニアリングで自動車部品のプレス加工を最適化今年5月に導入したシングルクランクプレスTP-110FX×6台+2軸サーボ搬送ロボットRHNのプレスロボットライン。加工能力・加工範囲・自動化工程数を拡大した

自動車用ワイパー部品などの金属プレス加工を手がける

画像:コラボレーションエンジニアリングで自動車部品のプレス加工を最適化左から飯塚啓一製造統括、藤生幸司社長、小山治事業統括

群馬県桐生市の㈲銅林工業所は、1947年の創業以来、自動車用電装部品に用いる金属プレス部品を生産・供給している。金型設計製作から試作、プレス加工、カシメ、スポット溶接、製品組立まで一貫対応し、顧客ニーズに応え続けてきた。

現在は、大手自動車部品メーカーとその関連会社からの受注がほぼ100%を占める。この得意先メーカーとは、創業当初からの70年以上にわたる継続取引の中で、揺るぎない信頼関係を築き上げてきた。同社は得意先との強力なパートナーシップのもと、設計段階から参加してコラボレーションエンジニアリングを展開することで、得意先の製品価値向上と競争力強化に貢献している。

主力製品は、自動車用フロント・リアワイパーシステムに組み込まれる金属プレス部品。そのほか、ルームランプ、ウォッシャー、ファンモーター、スターター、サイドミラー、ウィンドウレギュレーター、オートスライドドアなどの部品も手がけ、年間800種類、約8,600万個を生産している。

藤生幸司社長は「2023年3月期の売上高は前期比横ばい。利益率も前期並みとなりました。材料費やエネルギーコストが上昇していますが、お客さまの内示をもとに需要予測を立て、材料仕入れを適切にコントロールできました。コロナ前の水準にはなかなか戻りませんが、2023年度末から2024年度にかけて本格回復へ向かうことを期待しています」と語っている。

  • 画像:コラボレーションエンジニアリングで自動車部品のプレス加工を最適化サーボプレス順送ラインを3台導入。デジタル化による数値管理、振り子モーションによる生産性向上、省エネ性能を評価した
  • 画像:コラボレーションエンジニアリングで自動車部品のプレス加工を最適化順送化できない製品を自動化するために開発した「プッシャーライン」。2台のプレス機をコンベアで連結し、「からくり手法」によって製品を搬送する

生え抜き社員が事業承継

藤生社長は現在42歳。自動車部品メーカーで開発設計部門のサポート業務に携わった後、2005年に24歳で銅林工業所に入社した。入社後は製造部門、品質管理部門を経験し、30歳で営業職に就いてからは技術営業として得意先へのVA/VE提案に力を入れてきた。

先代が体調を崩したことで、2021年1月に39歳で6代目社長に就任した。当時、藤生社長には数社から引き抜きの誘いがあったが、得意先への恩義や銅林工業所への愛着から、事業を引き継ぐことを決めた。

社長就任後は、「モノづくりを通してお客様の発展を支え、社会に貢献することで幸せな未来を創造する」という経営理念を掲げ、顧客と地域社会への貢献を誓った。地元メディアにも精力的に出演して情報を発信し、所属する桐生商工会議所青年部では2023年度のまちづくり委員会・委員長を務めるなど、地域経済の活性化にも尽力している。

  • 画像:コラボレーションエンジニアリングで自動車部品のプレス加工を最適化ロボットプレスラインで加工した部品にカラー類を組み付ける。組立工程のメンバーは全員女性社員
  • 画像:コラボレーションエンジニアリングで自動車部品のプレス加工を最適化組立が完了したワイパー部品

会社情報

会社名
有限会社 銅林工業所
代表取締役
藤生 幸司
所在地
群馬県桐生市新里町新川826-1
電話
0277-74-3093
設立
1949年(1947年創業)
従業員数
49名
主要事業
フロント・リアワイパー部品をはじめとする自動車部品の金型設計製作・金属プレス加工・スポット溶接・組立
URL
https://www.dorin.jp/

つづきは本誌2023年9月号でご購読下さい。

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