特集

RPAが実現する板金工場の業務改革

多品種極少量・超短納期対応のためのDX ― 関わる人すべてが楽しい会社を目指して

新工場・溶接工場で生産能力を強化 ― 2030年に売上40億円達成を目指す

株式会社 吉見鈑金製作所

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画像:多品種極少量・超短納期対応のためのDX ― 関わる人すべてが楽しい会社を目指して①社内の情報をクラウド上で管理する「Yoshimi-Cloud」の現場端末/②生産管理エリアでは、WILLの進捗状況などとあわせて、工場内に設置したネットワークカメラの映像を確認できる。これにより事務所にいながら現場の状況が把握できる

お客さまとともに成長する企業を目指す

画像:多品種極少量・超短納期対応のためのDX ― 関わる人すべてが楽しい会社を目指して吉見昌高社長

㈱吉見鈑金製作所は、吉見昌弘会長が1979年に創業、事業拡大にともない1988年に法人化した。

1996年に24歳で入社した子息の吉見昌高社長は、2006年に専務に就任すると、受注の平準化とリスク分散のため医療機器・半導体製造装置・鉄道車両・産業機械など得意先の新規開拓に取り組んだ。そして40歳で職業訓練法人アマダスクールが主催する経営後継者育成講座(JMC)を受講、経営者としての知識を学び、修了後の2013年に2代目社長に就任した。「吉見はモノつくりを通じて、社員一人一人が夢を持ち夢を実現するために、技術を向上させお客様から信頼される板金製造メーカーを目指します」というビジョン・ミッションを掲げ、事業を成長させてきた。2022年には株式改組し、ものづくりを通じて社員一人ひとりが自分の目標に本気で向き合い、それを一つひとつ達成していくことで、夢を実現できる会社を目指すようになった。

「社員が成長し夢を叶えていくことは、その家族やまわりの方々の喜びにもつながり、結果として会社全体の力になっていくと信じています。だからこそ、日々の仕事に真摯に向き合い、技術を磨き続けることを大切にしています」。

「また、板金加工という分野において、お客さまに安心して任せていただける存在であるために、高い意識と確かな技術で応えていきたいと考えています。これからもお客さまとともに成長しながら、関わるすべての人にとって価値のある会社であり続けたいと思っています」(吉見社長)。

  • 画像:多品種極少量・超短納期対応のためのDX ― 関わる人すべてが楽しい会社を目指してファイバーレーザ複合マシンACIES-2512T-AJ+AS-2512NTK+ULS-2512NTKとパンチ・レーザ複合マシンEML-3510NTP+AS-48RM(奥)が並ぶ
  • 画像:多品種極少量・超短納期対応のためのDX ― 関わる人すべてが楽しい会社を目指して自動金型交換装置付きベンディングマシンHG-1003ATCによる曲げ加工

Web受発注サービスからの受注は売上比35%

現在の得意先は200社以上で、このうち毎月安定的に取引する得意先は50~60社。中でもコロナ禍の1年ほど前から受注するようになった、Web受発注サービスからの受注が急伸しており、直近では売上の35%になった。また、工作機械カバーもマシニングセンタ、ターニングセンタ、NC旋盤など工作機械主要4社、さらに半導体製造装置関連からの受注が伸びているため、主要30社で売上全体の80%以上を占める。2025年度の売上は13億円となり、2026年度は14億~15億円を目標にしている。

受注する製品の50%は鉄系材料の板厚0.5~25㎜。25%はステンレスで微細レーザ加工によるシムなどの加工も含まれるため板厚0.03~1.0㎜。アルミは20%ほどで0.5~6.0㎜、その他は5%となっている。

Web受発注サービスの運営企業からの信頼も厚く、受注は毎年大幅増。最近は加工-塗装-めっき-アルマイト処理などの表面処理工程を含む受注が増え、さらに増加傾向で推移している。Web受発注サービスからの受注アイテム数は直近で日当たり1,200件程度。受注データはWeb-EDI経由で、紐づけされた製品データはすべて3次元CADデータで、SheetWorksで受け取ってバッチ展開を行い、ブランク・曲げの加工データはVPSS 3i BLANK、VPSS 3i BENDで作成。材質・板厚別にネスティングを行いACIES-2512T-AJ、EML-3510NTP、FO-MⅡ 3015NTでブランク加工。HG-1003ATC、HG-1303を主体に曲げ加工する。溶接後の表面処理は協力工場に依頼しており、抜き-曲げで完了する製品の一部は即日での短納期対応を行っている。

月間アイテム数は2万件以上。Web受発注サービスから受注する製品は、ロット1個から数個が大半の多品種極少量生産でリピート品はほとんどない。一方で工作機械、半導体製造装置向け製品のロットは1~10台。リピート率が高く、納期も2週間程度ある。Web受発注サービスからの受注製品と同様、受注データはWeb-EDI、製品データは2次元・3次元のCADデータで送られてくる。

  • 画像:多品種極少量・超短納期対応のためのDX ― 関わる人すべてが楽しい会社を目指して溶接組立が終わった工作機械カバー
  • 画像:多品種極少量・超短納期対応のためのDX ― 関わる人すべてが楽しい会社を目指して梱包状態、行き先などは現場端末を使って細かい指示が出され、作業状況はカメラで撮影して履歴管理している

会社情報

会社名
株式会社 吉見鈑金製作所
代表取締役社長
吉見 昌高
所在地
長野県上田市小泉346-1
電話
0268-27-7647
設立
1988年(1979年創業)
従業員数
98名
主要製品
工作機械・医療機器・半導体装置・産業機械・農業機械・建設機械・ほかWeb受発注サービスからの受注
URL
https://yoshimi-b.co.jp/

つづきは本誌2026年5月号でご購読下さい。

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