特集

RPAが実現する板金工場の業務改革

デジタル化の推進とRPA導入による業務効率化で、製造現場のDXが加速

多品種少量・短納期に対応するための自動化を推進 ― 生成AIを活用した現場改善にも意欲

株式会社 タカノ

LINEで送る
Pocket

画像:デジタル化の推進とRPA導入による業務効率化で、製造現場のDXが加速2台のベンディングロボットシステムEG-6013AR+EGROBOTを女性社員1名で操作している

変種変量生産対応工場で操業

画像:デジタル化の推進とRPA導入による業務効率化で、製造現場のDXが加速左から、松岡智之生産技術課長、髙野泰大社長、関理沙生産管理部係長

㈱タカノは1972年に、髙野裕二郎会長が長野県岡谷市川岸でタカノ住宅設備機器を創業し、1978年に有限会社として法人化、それとともに板金加工業を始めた。1983年には岡谷市川岸上に新工場を建設・移転し、社名を㈲タカノに改め、精密板金加工業にシフトした。1990年に松本市和田の松本臨空工業団地に全面移転。1997年には第3工場を取得し、変種変量生産対応型工場とした。2000年には第2工場を新築、2001年には株式改組して、2007年に金属パイプレーザ加工、架台・フレーム専用工場を増設した。

2013年に子息の髙野泰大氏が2代目社長に、髙野裕二郎氏が取締役会長に就任した。2015年には3,000坪の土地を取得し、2016年に加工・組立工程の作業効率改善を目的に、敷地面積1,000坪の「Sheet Metal工場」を竣工。複合マシンやベンディングマシンを設備して生産性向上につなげた。

2024年には敷地面積800坪の「Sheet Metal新工場」を建設。この工場をブランク加工専用工場、「Sheet Metal工場」は曲げ・溶接の専用工場とした。そして、ファイバーレーザ複合マシンを含む5台の複合マシンを移設または新設した。工程統合複合加工の特長を生かしたクリーン板金加工により、半導体製造装置、クリーンルーム関連製品、医療機器、食品機械など高精度な加工が求められる製品受注に対応していった。

また、2007年から受注活動を開始したパイプレーザ加工の強化も行い、最新のパイプレーザマシンにリプレース、半導体製造装置の架台製作の合理化に対応した。

曲げの自動化設備を強化、多様な溶接に対応

曲げ・溶接加工の専用工場の「Sheet Metal工場」は、曲げの自動化に対応したベンディングロボットシステムのHG-1003ARsとEG-6013ARが各2台、自動金型交換装置付きベンディングマシンのHG-1003ATCのほか、ネットワーク対応型ベンディングマシンを移設もしくは新設するなど、自動化対応の設備能力を強化した。

溶接工程にはファイバーレーザ溶接ロボット、YAGレーザ溶接ロボット、TIG溶接ロボットに加えて、ハンディファイバーレーザ溶接機×2台のほかテーブルスポット溶接機など、各種溶接装置を設備。さらに、アルミ製品の接合に対応したファスナー圧入機Haegerを複数台設置している。

画像:デジタル化の推進とRPA導入による業務効率化で、製造現場のDXが加速スケジュール変更を確認、修正する関係長

2030年まで好調が見込まれる半導体関連

同社の2024年度の売上高は24億円、2025年度は半導体製造装置の受注が一時的に落ち込んだため前年度比10%減となったが、2026年度は2025年末から半導体製造装置の受注が回復していることから、2024年度並みかそれを上まわる売上が見込まれる。

「得意先は以前に比べて絞り込みを行い、50社程度になりました。半導体製造装置、クリーンルーム関連製品、医療機器、食品機械関連の主要5社で売上全体の90%を占めています。中でも半導体製造装置は2030年までは需要が拡大するとお客さまから言われており、増産対応が求められています。併せて半導体製造工場向けなどのクリーンルームの需要も増えており、繁忙状態がしばらく続くと見ています」。

「また、Web受発注サービスを活用した部材調達事業を進めている企業から新たに受注するようになったため、多品種少量で短納期の仕事にも対応する必要があり、Web受発注サービス対応の加工ラインを構築しました。発注データはWeb-EDI、製品データは3次元データで毎日入ってくるので、発注データはRPAが取りに行く仕様になっています」(髙野社長)。

  • 画像:デジタル化の推進とRPA導入による業務効率化で、製造現場のDXが加速作業者一人ひとりが持つタブレット端末に作業情報が表示される
  • 画像:デジタル化の推進とRPA導入による業務効率化で、製造現場のDXが加速カシメ作業の手順を3次元モデルを使って確認することができる

会社情報

会社名
株式会社 タカノ
代表取締役社長
髙野 泰大
所在地
長野県松本市和田3967-73
松本臨空工業団地内
電話
0263-48-1500
設立
1978年(1972年創業)
従業員数
140名(技能実習生含む)
主要事業
アルミ加工(パイプ・板金問わず)、アルミ溶接、半導体製造装置・フレーム筐体・クリーン板金の組立、パイプレーザ加工、溶接・組立加工、医療機器、食品機械の板金加工
URL
https://www.takano-s.co.jp/

つづきは本誌2026年5月号でご購読下さい。

LINEで送る
Pocket

関連記事

特集記事一覧はこちらから