変種変量生産に対応するベンディング自動化システム
自動化設備を積極導入 ― 若手社員の早期戦力化を実現
自動化・ロボット化で生産性向上と人手不足に対応する
株式会社 富山
板金・プレスからアセンブリーまでワンストップ対応
㈱富山(とみやま)は「ひとつひとつのパーツを最高のクオリティに仕上げるために」をスローガンに、最新鋭の加工設備を導入しながら、長年培ってきた加工技術と品質管理ノウハウを駆使して着実な発展を遂げてきた。時代のニーズとともにプレス加工、板金加工、アセンブリーと事業を拡大。現在は国内3工場、中国3拠点をかまえ、各拠点で日本有数の大手電機メーカーと直接取引を行っている。
薄板の精密板金加工を得意とし、業種は金融機器関連製品(ATM・計数機・釣銭機)、窓口受付機器(受付案内機器・発券機)、医療用検査装置、コインパーキング精算機、業務用大型プリンター、各種分析装置など多岐にわたる。得意先は100社以上で、毎月定期的に受注する得意先は30社超となっている。
近年は顧客ニーズに応えるかたちで、板金・プレスからアセンブリー(組立配線)までのワンストップ対応に力を入れている。アセンブリーに用いられるアイテムは全体の約20%を占め、なお増加傾向。今年7月には本社工場の隣接地に組立・倉庫の機能を持った「第3工場」を開設し、さらなる発展を目指している。
中国の3拠点(深圳2拠点、蘇州1拠点)は、それぞれがプリンター・ATM・医療機器・OA機器などの板金加工・プレス加工・アセンブリーに対応している。
高いリピート率と在庫を活用した生産最適化
加工する材料は、鉄とステンレスがそれぞれ50%弱で、アルミが10%弱。対応する板厚は0.2~5.0㎜で、そのうち0.8~2.0㎜が大半を占める。ロットサイズは1個から数百個までと幅があるが、リピート率は80%以上と高い。
「受注生産」が基本だが、得意先との関係や仕事の内容によって「ロット生産」「計画生産」「先行手配」の3パターンで“在庫”を持ちながら生産最適化をはかっている。
受注のタイミングが不規則で短納期の製品は、指定納期に対応するため安全在庫をキープしながら「ロット生産」を行う。計画生産を行っている得意先は、フォーキャストを見ながら予定数量を「計画生産」し、確定受注後に在庫から引き当てる。数カ月先の分まで確定受注をもらえる場合には、保管スペースの状況を見ながらまとめて「先行手配」し、指定納期に合わせて都度出荷している。
高いリピート率と、在庫を活用した加工数量・加工スケジュールの最適化は、同社が推進する“自動化”の効果を高めることにもつながっている。
会社情報
- 会社名
- 株式会社 富山
- 代表取締役会長
- 富山 昌彦
- 代表取締役会長
- 富山 容匡
- 所在地
- 東京都西多摩郡瑞穂町長岡2-2-2
- 電話
- 042-556-3390
- 設立
- 1959年
- 従業員数
- 80名
- 主要製品
- 金融機器関連製品(ATM・計数機・釣銭機)、窓口受付機器(受付案内機器・発券機)、医療用検査装置、コインパーキング精算機、業務用大型プリンター、各種分析装置などの精密板金加工部品・プレス加工部品・アセンブリー
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