ファイバーレーザ複合マシン、ファイバーレーザマシンを相次ぎ導入
洗浄機・搬送装置関連の板金部材を加工する
城尾鉄工 株式会社
1969年創業 ― 50周年をむかえる
城尾鉄工㈱を創業した城尾靖昭社長の実家は瀬戸内海に面した明石市で、漁業で生計を立てていた。城尾社長は子ども時代から海で遊んでいたので泳ぎが得意。川崎重工業㈱養成工時代に兵庫県代表選手として国体に出場した経験を持つ。会社退職後は、漁業関係の仕事を手伝うかたわら、水泳のコーチを続けていたが、結婚を考える歳になった頃から、中途半端な生き方を改め、手に職をつけ、将来は“自分の城”を持つことを計画しはじめた。
ものづくりの世界で生きていくことを決心した城尾社長は、仲間3人で溶接を主体とする鉄工所を個人創業した。その後は仲間と別れ、1969年に三木市内で夫人と職人の3人で、城尾鉄工を創業した。
しかし、溶接だけでは仕事が薄い。そこで、穴あけのボール盤なども導入して、建築関連の板金加工の仕事も徐々に手がけるようになった。2000年頃には、神戸市内にある得意先のコンベヤメーカーで稼働していたレーザマシンを見て、「このマシンを導入して勝負しよう」と決心し、レーザマシンFO-3015を導入。レーザジョブショップの仕事を始めた。
しかし、切板を加工するだけでは旨味が少ない。もともと手がけていた溶接技術を生かすために切断から曲げ、溶接、塗装までに一貫して対応することを考え、1.2㎜、1.6㎜、2.3㎜といった薄板に特化して板金加工を行うようになった。
薄板の板金加工からスタート
板金加工に対応するとなると、外周切断だけではなく穴あけ・バーリングなどの成形加工、タップなどの2次加工への対応が必要になる。そこでパンチ・レーザ複合マシンを導入し、抜き・曲げ・溶接の仕事を一貫で受注できるようになった。
レーザマシン1号機として導入したFO-3015は、経年劣化により、高出力な発振器を搭載したFO-MⅡ 3015NT+AS-3015FMⅡに入れ替え、ベンディングマシンHD-1703LNTも導入した。設備が充実する中で、城尾社長は長年培った人脈を生かして、さまざまな得意先を開拓していった。
2015年には、省エネに対応し、電気使用量やレーザガス、光学部品などのランニングコストを大幅に削減するとともに、薄板の高速加工を可能にするファイバーレーザ複合マシンLC-2512C1AJ+ASR-2512Nを、それまであった複合マシンとの入れ替えで導入した。
会社情報
- 会社名
- 城尾鉄工 株式会社
- 代表取締役
- 城尾 靖昭
- 住所
- 兵庫県三木市別所町下石野字相野中1400-2
- 電話
- 079-483-8271
- 設立
- 1989年(1969年創業)
- 従業員数
- 28名
- 事業内容
- レーザ・曲げ加工、一般産業機械製作および組立、製缶・配管工事一式、精密板金加工
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