特集

好調な沖縄経済と板金加工

好調続く沖縄の受配電業界を支える

可視化エンジニアリングで体質強化

長嶺電機 株式会社

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画像:好調続く沖縄の受配電業界を支える①組立中の動力分電盤/②組立現場には3次元モデルを見ることができるタブレット端末が設置されており、紙図面の枚数が減っている

沖縄の環境を考えたキュービクル筐体を製作

画像:好調続く沖縄の受配電業界を支える長嶺義貢社長

1972年5月15日に沖縄が本土復帰し、その返還後に「復帰特需」が生まれた。

1966年に受配電設備の電気工事を行う会社を創業した長嶺義男氏はその復帰特需で事業を拡大させた。しかし、変電所関連の工事は天候によって左右される。そこで屋外の仕事から、電気工事で慣れていた組立配線技術を生かし、キュービクル式の高低圧受配電盤・制御盤・分電盤の製造・販売の仕事へと業態を変化させていった。

板金加工は初めてで苦労もあったが、1979年には長嶺電機㈱に改組するまでに成長した。そして沖縄の環境を考え、屋外設置のキュービクルの筐体に防錆性能が高いステンレスを使用するようになっていった。

  • 画像:好調続く沖縄の受配電業界を支えるSolidWorksでモデリングされた屋外盤
  • 画像:好調続く沖縄の受配電業界を支える2008年に導入したパンチングマシンEM-2510NT+ASR-48M

防錆性能を暴露試験で検証

1985年からは自前で直接暴露試験装置を設置し、ボンデ鋼板製筐体とステンレス鋼板製筐体の暴露試験を実施。自社で製造した盤の経年劣化を確認しながら、ステンレス鋼板の対候性をPRしている。

2014年に長嶺義男氏から社長を引き継いだ、長嶺義貢氏は「当社は日本配電制御システム工業会の『JSIA優良工場』として認定されています。1966年の創業以来、電気エネルギーをより安全に、より快適に利用できる製品づくりに取り組んできました。お客さまにご満足いただける製品を提供することは、お客さまからの永続的な信頼につながり、社員の生活の豊かさにもつながります。企業活動を通してふるさと沖縄のために、社会貢献したい」と、同社が目指す経営理念について語っている。

  • 画像:好調続く沖縄の受配電業界を支える2016年に導入したベンディングマシンHG-1303。担当するのは筐体課・上原篤誉さん
  • 画像:好調続く沖縄の受配電業界を支える粉体塗装ブース

会社情報

会社名
長嶺電機 株式会社
代表取締役
長嶺 義貢
住所
沖縄県浦添市港川512-28
電話
098-878-2121
設立
1979年(1966年創業)
従業員数
56名
主要製品
キュービクル式高低圧受電盤・配電盤・制御盤・計装盤・監視盤・分電盤・端子盤・SUS盤(屋外盤)・各種精密板金加工・建築用金物
URL
http://nagamine.e-arc.jp/

つづきは本誌2019年8月号でご購読下さい。

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