特集

普及が加速するファイバーレーザマシン

メタルアイテムの充実目指し、加工設備を選定

宇部工場竣工とともに3台のファイバーレーザマシンを導入

キソメック 株式会社

LINEで送る
Pocket

画像:メタルアイテムの充実目指し、加工設備を選定2015年11月に竣工したキソメック㈱宇部工場(山口県)の内部

福山・宇部の2拠点体制を確立

画像:メタルアイテムの充実目指し、加工設備を選定木曽一成社長

キソメック㈱は1966年に広島県福山市内で鋼材販売業として創業した。1974年に加工部門に進出し、壁紙やクロスの糊付け機の製造に着手した。1977年に加工部門を分離独立、木曽精機㈱を設立。1981年にシャーリング工場を新築し、鋼材加工の一貫体制を確立した。

1984年に㈱木曽商店を設立し、1991年、キソメック㈱に社名変更、1994年に本社ビルが完成した。その後、広島支店、九州支店、周南営業所、宇部営業所を次々と開設、福山以西に商圏を広げていった。

現在は福山市の本社ビル周辺で丸棒工場、シャーリング工場、プラズマ工場、板金工場を操業している。昨年11月、宇部営業所(山口県)を宇部支店に昇格させるとともに、佐賀県鳥栖市にあった九州支店を宇部支店に統合。宇部支店と併設して宇部工場を竣工した。これによって板厚0.05~6㎜のステンレス、10㎜までのアルミ、8㎜までの伸銅材の加工を宇部工場で行い、それ以上の厚板(最大150㎜)を福山で加工する生産体制を確立。その一方で1977年に分離独立した木曽精機の仕事は中国へ移管し、半導体製造装置・食品機械・医療機器・航空機関連にシフトした。

1996年に本社工場を移転し、同時5軸制御横形マシニングセンタなどの最新設備を導入した。2015年には航空・宇宙分野の品質管理マネジメント規格JIS Q 9100の認証も取得、現在はボーイング787の主翼の背骨にあたるスパーの加工を受注している。医療機器分野は人工透析装置関連を受注するなど受注は好調。キソメックグループ全体の年商は85億円となっている。

画像:メタルアイテムの充実目指し、加工設備を選定左:自社開発した生産の“見える化”システム。月間3万アイテムを超える受注品の進捗・実績がひと目で確認できる/右:生産の“見える化”システムはタブレット端末からも閲覧できる

月間800社から3万件を受注

得意先は広島県内を中心に約1,500社。毎月常時800社の得意先から受注し、受注案件は毎月約3万件にのぼる。このうち、新設した宇部工場では3,500~4,000件を生産しており、部品枚数では4万枚を超えている。

鋼種はステンレス・アルミ・伸銅材・チタン・真鍮といった非鉄材料が大半で、ステンレスの取り扱いが70%以上を占めている。ステンレスの加工量は丸棒・角棒・アングル・パイプなどを含め月間約500トン。板厚は0.05㎜の薄板から最大150㎜まで対応している。

福山にあるプラズマ工場では水専用のプラズマ切断機2台、ドライ用のプラズマ切断機2台、出力6kWの自走式CO2レーザマシン(2,500×6,100㎜)2台が導入されている。加工材料は2,500×6,100㎜の材料を最大8トン積載できるラック、85棚を備える材料倉庫で管理し、レーザ加工に関しては夜間を含めた連続加工に対応できる。

シャーリング工場は板厚最大16㎜、切断長さ6,100㎜に対応するシャーリングマシンをはじめ、計6台が導入されている。シャーリング工場で加工する材料の最大寸法は2,100×6,200㎜。この材料を最大3トン積載できるラック、243棚を備えた自動倉庫で材料管理されている。

  • 画像:メタルアイテムの充実目指し、加工設備を選定宇部工場の曲げ工程。ベンディングマシンEG-6013による曲げ加工(手前)
  • 画像:メタルアイテムの充実目指し、加工設備を選定ファイバーレーザ溶接システムFLW-6000(6kW)。6mの走行台車付きで長尺製品の溶接に対応できる(福山)

会社情報

会社名
キソメック 株式会社
代表取締役社長
木曽 一成
本社
広島県福山市曙町1-14-24
宇部工場
山口県宇部市大字西岐波字山田1173-172 宇部臨空頭脳パーク6
電話
084-953-4422(本社)/0836-54-0070(宇部工場)
設立
1984年(1966年創業)
従業員数
123名(2016年3月現在)
主要事業
非鉄金属材料販売
URL
http://www.kisomec.co.jp/

つづきは本誌2016年4月号でご購読下さい。

LINEで送る
Pocket

関連記事

特集記事一覧はこちらから