平板・パイプ・形鋼加工の融合による付加価値創出
エレベーター関連が9割以上 ― 一貫生産を強みに顧客の「無くてはならない会社」へ
平板・形鋼対応マシンで加工時間短縮、品質向上を実現
秀栄精工 株式会社
2023年2月に浦里工場に導入した平板・パイプ兼用ファイバーレーザマシンENSIS-3015RI。1台で平板加工にも形鋼加工にも対応する
創業以来、エレベーター部品を手がける
南宏樹社長
愛知県名古屋市にある秀栄精工㈱は創業以来、一貫してエレベーター部品を手がけている。メインで手がけるのは「レールブラケット」という部品で、乗りかごやカウンターウェイトの昇降を案内する「ガイドレール」を、昇降路の壁や梁などの構造体に固定・支持するためのサポート機能を果たす。これにより、エレベーターが確実かつ安定して上下に移動できるようになる。堅固で耐久性があり、エレベーターシステムの安全性と効率性を確保する役割を担っている重要な部品のひとつだ。
同社は役員やパートを含め14名という小規模ながら、平板・形鋼の切断から曲げ、溶接、塗装まで社内で一貫対応しており、培った経験と技術、フットワークの良さで得意先から高い信頼を得ている。施工現場の困りごとに対応することで、得意先にとって「無くてはならない会社」を体現することを目指している。
そのためにはムダの削減や効率化など対応力の強化が欠かせない。2023年に同社は初のレーザマシンである平板・パイプ兼用ファイバーレーザマシンENSIS-3015RI(シャトルテーブル仕様)を導入し、ブランク加工をこれ1台に集約した。「日中の稼働だけでも加工時間、加工精度ともに導入効果を実感しています」と南宏樹社長は語っている。
左:平板をレーザ加工中のENSIS-3015RI。これまでバンドソーやプラズマ切断で行っていたブランク加工をこれ1台に集約した/右:ENSIS-RIで加工されたブランク材
「社員の生活を守るために」事業承継を決意
同社は1975年、大手電機メーカーの下請け企業でエレベーター部品を製造していた柴崎秀夫氏が独立して創業した。前職で得た人脈や技術を生かし、エレベーター部品の製造や工作機械部品の設計・製作から事業を開始。徐々に事業規模を拡大し、1988年には秀栄精工㈱として法人化した。
しかし柴崎氏には親族の後継者がいなかったことから、従業員の中で一番長く勤め、経験も豊富な南正次氏が柴崎氏の持ち株をすべて買い取るかたちで2011年に親族外承継した。そして、バンドソーやベンディングマシン、プラズマ切断機などの設備を導入し、事業を拡充していった。
2022年11月には南氏の子息である南宏樹氏が37歳で3代目社長に就任した。南社長は大学で外国語を専攻し、卒業後はワーキングホリデーで1年間海外を巡った後、板金加工とは無関係の業界に就職しており、当初は事業を継ぐことは考えていなかったが、父親から「手伝わないか」と声をかけられたことで、入社を決意。職人気質な父親に代わり、材料発注や見積りなど事務作業を中心に担った。入社から約16年、事務作業や現場作業を行ううちに「社員の生活を守るためにも自分がやらなければ」という思いが強くなり、最終的に会社を引き継ぐ決心を固めたという。
ENSIS-RIの翌月に導入されたベンディングマシンHG-1303による曲げ加工
社内で塗装まで行ったレールブラケット。9月には新しい塗装ブースが導入される予定
会社情報
- 会社名
- 秀栄精工 株式会社
- 代表取締役
- 南 宏樹
- 本社
- 愛知県名古屋市南区赤坪町170
- 浦里工場
- 愛知県名古屋市緑区浦里5-77
- 電話
- 052-823-2331
- 設立
- 1988年(1975年創業)
- 従業員数
- 14名(役員・パートも含む)
- 主要事業
- エレベーターおよびエスカレーター部品、車輌部品の製作
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