海外動向
欧・米・中で板金加工技術の国際見本市が開催
先進国メーカーは先端技術を訴求、新興国メーカーは機種ラインナップを拡大
欧・米・中で板金加工技術の国際見本市が開催
今秋、板金加工の最新技術が一堂に会する国際見本市が欧州(EuroBLECH 2024)、米国(FABTECH 2024)、中国(MWCS 2024)で相次いで開催された。
各展示会に共通して、日欧の先進国メーカーは、レーザ加工機の高度なビーム制御技術と加工技術、ロボット・周辺装置による自動化ソリューション、AI・IoTによるDXソリューション、最新の省エネ技術を採り入れたGXソリューションなどによる付加価値改善・生産性向上を訴求した。
一方、中国・トルコ・東欧などの新興国メーカーは、パイプ・形鋼に対応する3Dレーザ加工機や複合機、パネルベンダー、ベンディングロボットなどをラインナップに加え、差別化をはかっている。ただし、金型・周辺装置・ATC・ソフトウエア(ロボットCAMなど)まで含めたトータルソリューションとして提案できる企業はほとんど見られない。
ファイバーレーザ加工機については、これまで新興国メーカーの間で高出力化を競う傾向が見られたが、数十kW級の水準に達したところでやや落ち着きを見せているようだ。一部メーカーが最高出力200kWのファイバーレーザ加工機を出展して注目を集めたものの、全体としては高出力を追求するよりも前記のとおり機種のバリエーションを充実させる方針がうかがえた。
ベンディングマシンについてはサーボ化の流れが顕著で、100トン以下はほとんどがサーボベンダー。また、開催地域を問わず、来場者は自動金型交換装置(ATC)やベンディングロボットなどの自動化ソリューションに対して強い関心を示していた。
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