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「メカトロテック2021」(MECT2021)開催

マテハン領域のロボット化提案が目立つ

工作機械業界では2年ぶりの大規模リアル展

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工作機械業界では2年ぶりの大規模リアル展

国内最大級の工作機械見本市「メカトロテックジャパン2021」(MECT2021)が10月20日~23日の4日間、ポートメッセなごやで開催された。主催はニュースダイジェスト社。24カ国・地域から426社・団体(前回比10.7%減)が出展し、このうち13.6%の50社が初出展だった。今回は、新型コロナウイルスの感染防止対策に必要なスペースや通路幅を確保するため、募集小間数を前回よりも10%ほど減らした。期間中の来場者数は6万8,929人(同23.6%減)だった。

工作機械の見本市は、奇数年開催のMECTと、偶数年開催の日本国際工作機械見本市(JIMTOF)が交互に開催されてきたが、2020年のJIMTOFがオンライン開催となったため、今回のMECTは2年ぶりの大規模リアル展という位置づけとなった。出展者・来場者とも開催を待ち望んだ様子で、出展者からは「こんなに多くのお客さまが足を運んでくださるとは思わなかった」、来場者からは「オンラインも良いが、実物の動きを見られるのは格別」といった声が聞かれた。

  • 画像:マテハン領域のロボット化提案が目立つアマダプレスシステムは高剛性GORIKIフレームを採用したデジタル電動サーボプレス「SDEW-8010iⅢ」と高速NCロールフィーダー「ALFAS-03ARZ」を出展
  • 画像:マテハン領域のロボット化提案が目立つアマダマシナリーのデジタルプロファイル研削盤「DPG-150」。モーターコア金型、高伝導端子部品用金型の加工サンプルを展示した

アマダグループはEV部品を意識した展示

アマダは、小型ファイバーレーザマシン「BREVIS-1212AJ」、超精密ファイバーレーザマシン「PRELAS-1212AJ」を出展した。アマダプレスシステムは、高剛性GORIKIフレームを採用したダブルクランク構造のデジタル電動サーボプレス「SDEW-8010iⅢ」、アップループ方式を採用し省スペース化に対応した高速NCロールフィーダー「ALFAS-03ARZ」、26軸制御マルチワイヤフォーミングマシン「NI-26A」を出展した。アマダマシナリーは、デジタルプロジェクターを搭載し、自動計測・補正加工機能などを搭載したデジタルプロファイル研削盤「DPG-150」を出展した。

アマダグループはEV部品への対応を意識した展示に力を入れていた。「モーターコアサンプル」は、PRELAS-AJでモーターコア(ステータ)を想定したSPCC(ケイ素鋼板の加工サンプルも展示)・板厚0.3㎜の切断加工を行い、NI-26AでEV化により需要の増加が予測される被膜銅線(φ3.3㎜)の成形加工を行って、それぞれを組み合わせた。

SDEW-8010iⅢ+ALFASでは、EVの電装部品を想定し、C1100・板厚0.64㎜の順送加工の実演を行った。EVの電装部品は非対称の製品が多いため、高剛性で偏心荷重に強いGORIKIフレームと高速振り子モーションにより高生産性・高精度加工を実現した。DPG-150はモーターコア金型、高伝導端子部品用金型などの加工サンプルを出展した。

板金機械としては、ヤマザキマザックがファイバーレーザマシン「STX-2412」を出展。同社は2022年夏までにすべてのレーザマシンをファイバーレーザに切り替えるとしており、STXシリーズも従来のCO2レーザからファイバーレーザに変更した。

三菱電機は、CFRP用3次元CO2レーザ加工機「CVシリーズ」を出展した。2次元ファイバーレーザマシン「GX-Fシリーズ」はパネル展示のみだった。

  • 画像:マテハン領域のロボット化提案が目立つDMG森精機は手押し台車に協働ロボットを搭載した「MATRIS Light」(写真)とAGVに協働ロボットを搭載した「WH-AGV 5」を出展した
  • 画像:マテハン領域のロボット化提案が目立つヤマザキマザックは、手押し台車にファナックの協働ロボットを搭載した自動化システム「Ez LOADER 10」を出展した

つづきは本誌2021年12月号でご購読下さい。

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