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【特集3】 FLW-ENSIS

社内一貫生産に対応する板金加工の総合企業

株式会社 鈴木工業

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画像:社内一貫生産に対応する板金加工の総合企業左:2016年に導入したファイバーレーザ溶接システムFLW-4000M3/右:2020年12月に導入した同社2台目のファイバーレーザ溶接システムFLW-3000ENSIS

「何でも形に、不可能を可能に、心粋でモノづくり」をモットーに

㈱鈴木工業は、輸送車両関連資材・住宅関連資材・通信関連機器などの精密板金加工から各種試作、各種製缶加工、機械加工、溶接、塗装に至るまでの幅広い製品に対応。一貫生産に力を入れている板金加工の総合企業である。

1976年の創業当時からさまざまな産業分野のものづくりに携わり、日々多様化しているニーズに対応すべく、豊富な経験や技術、最新設備をもとに得意先に対して提案型のものづくりを進め、単品試作から多品種少量生産品、量産品まで対応してきた。

2013年に2代目社長に就任した鈴木貞晴社長は積極的な経営を進め、事業を大きく発展させた。今期(2021年9月期)の売上高はコロナ禍の影響があったにもかかわらず前期比微増の15億円を見込んでおり、来期には2ケタ増を目指す。目標としてきた年商20億円は2~3年以内には達成できそうだという。

同社のモットーは「何でも形に、不可能を可能に、心粋(こころいき)でモノづくり」。社員一人ひとりがさまざまな視点から新しいアイデアを持ち寄って工夫を凝らし、常識にとらわれないものづくりと、さらなる技術向上を目指している。

画像:社内一貫生産に対応する板金加工の総合企業左:ポジショナーテーブル上の治具にセットされた特装車の部品。フィラーワイヤーを使ってファイバーレーザ溶接を行う/右:TIG溶接とファイバーレーザ溶接の複合加工で新規受注に成功した製品

毎年1億円規模の設備投資を実施

同社を急成長させた要因のひとつが、積極的な設備投資である。

2016年には新本社工場を建設。東名高速道路岡崎インターチェンジへつながる道路面は全面ガラス張りで、夜間は工場内の照明のもと自動化された機械設備が無人で稼働する“見(魅)せる工場”となった。

同年にはファイバーレーザ複合マシンLC-2515C1AJ+AS-3015NTK+ULS-3015NTK、ファイバーレーザ溶接システムFLW-4000M3などを導入。続いて2017年には平板・パイプ・形鋼兼用レーザマシンFO-MⅡ RI3015+LSTRI-3015、自動金型交換装置付きベンディングマシンHG-1003ATCなど。2019年にはファイバーレーザマシンENSIS-3015AJ(9kW)+AS-3015Gなど。2020年にはベンディングロボットシステムHG-1003ARs+HGROBOT-20、ファイバーレーザ溶接システムFLW-3000ENSISを導入するなど、この5年間は毎年のように1億円規模の設備投資を行っている。

2019年にはベトナム・ホーチミン市にCAD業務を行う現地法人を開設。SolidWorksによる3次元モデリング、AP100による展開・プログラム作成を本社スタッフと連携を取りながら行っている。

2020年11月末には岡崎市藤川町に塗装を中心にした「藤川工場」を建設。多品種少量生産品の塗装に対応するため、脱脂、粉体・溶剤塗装ブース、乾燥工程を整備するともに、溶接・機械加工・形鋼加工を本社から移管し、塗装までの社内一貫生産体制を確立した。さらに、西尾市吉良町にあった塗装工場をグループ化したことで、量産品の塗装にも対応している。

画像:社内一貫生産に対応する板金加工の総合企業左:出荷前の自家発電装置のカバー。ファイバーレーザ溶接への工法転換に基づく設計提案で受注に成功した/右:大型の筐体も塗装できる塗装ブースは溶剤用と粉体用の2種類を備えている。量産品は吉良町にある塗装工場で対応している

会社情報

会社名
株式会社 鈴木工業
代表者
鈴木 貞晴
本社工場
愛知県岡崎市洞町字的場40-23
藤川工場
愛知県岡崎市藤川町字唐沢2-2
電話
0564‐64‐2444
設立
1986年
従業員数
90名
主要事業
輸送車両関連資材・住宅関連資材・通信関連機器などの精密板金加工、各種試作、各種製缶、機械加工、溶接、塗装
URL
https://u-suzuki.co.jp/

つづきは本誌2021年9月号でご購読下さい。

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