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トップダウンで働き方改革を実践

EML-AJをフルオプションで導入し、自動化を推進

有限会社 水野工業所

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画像:トップダウンで働き方改革を実践2019年に導入したファイバーレーザ複合マシンEML-2512AJ。「EML-AJの生産能力は従来機3台分に匹敵し、ブランク工程の能力は2倍以上に強化された印象」(和田逸人社長)

「板金加工の駆け込み寺」としての地位を確立

画像:トップダウンで働き方改革を実践代表取締役の和田逸人(はやと)氏

㈲水野工業所は、1989年に水野進会長が創業した板金加工企業。創業から20年間は得意先3~4社から食品機械や輸送機器関係の板金部品を受注していたが、リーマンショック後に経営危機に陥ったことをきっかけに、新規得意先の開拓に乗り出した。

2014年以降は毎年のように大型設備投資を行い、たしかな加工技術と多品種・小ロット・短納期に対応するフレキシビリティー、顧客ニーズに限界まで寄り添う対応力を武器に「板金加工の駆け込み寺」としての地位を確立。特定の業種に依存しない経営スタイルで、好調業種がめまぐるしく変わる中にあっても業績を伸ばし続けている。

2012年に30歳で2代目社長に就任した和田逸人社長は「当社の最大の強みは、社員たちの対応力。他社が嫌がる“やっかいな仕事” ― 複雑形状・超短納期・小ロット・特殊材料の仕事が当社の主戦場です。お客さまとのやりとりは私や経営幹部だけでなく、CAD/CAMの担当者 ― 新入社員も窓口として担当しますが、誰ひとりとして『できない』とは言いません。私ひとりがどれだけがんばったところで、できることはたかが知れています。会社の成長は、社員がどれだけ会社を支えてくれるかにかかっています。社員のがんばりには、いつも頭が下がる思いです」と語っている。

  • 画像:トップダウンで働き方改革を実践働き方改革に対応するため、EML-AJはPDC(金型自動交換装置)付き、素材棚8段、製品棚8段、TK(テイクアウトローダー)付きのフルオプションで導入した
  • 画像:トップダウンで働き方改革を実践ファイバーレーザマシンFLC-3015AJ(4kW)。中厚板と高反射材に対応でき、仕事の幅が広がった

リーマンショックを機に新規開拓

水野会長の甥にあたる和田社長は、2000年に入社した。当時の社員は7名ほどで、「今思えば、設備力も技術力も乏しく、対応できる仕事の範囲が限られ、伸び悩んでいました」(和田社長)という。2006年に現在地へ移転し、旧工場の3倍の敷地面積にパンチングマシンEMZ-3610NTを導入して設備力を強化。事業拡大へ打って出たが、2008年に発生したリーマンショックの影響で業績は大きく落ち込み、一時は事業継続も危ぶまれた。

当時、現場で主に曲げ加工を担当していた27歳の和田社長は、会社の窮状を知り、乾正人専務とともに営業活動に奔走した。同業者の先輩に教えを請い、生産財メーカーに相談するなど、持ち前の飾らない性格とひたむきな姿勢が人々を引きつけ、次々と新規得意先を開拓。3年ほどで再び成長軌道に乗せることができた。

現在、得意先は約200社まで増えた。このうち、定期的に受注する得意先は約80社。最大の得意先は創業時から取引を続けている食品機械メーカーだが、売上構成比は15%程度にとどまる。それ以外は近隣のアセンブリー企業や同業他社、機械加工・樹脂加工・塗装・表面処理といった加工企業からの受注が大半を占め、多種多様な業種・製品を手がけている。その多くが新規品で、1日平均200枚の図面が流れてくる。

同社が立地する大阪府摂津市の周辺は特徴的な技術を持った中小の加工企業が集積しており、それぞれが得意分野の仕事を融通し合う無形の分業ネットワークが形成されている。和田社長はリーマンショック後に営業活動を展開していくなかで、近隣の加工企業とのネットワーク構築に力を注いだ。「むげに断れば、関係は続かない」 ― 来る者は拒まず、良品を納め続け、全社一丸となって200社分の“困りごと”に対応し続けることで、着実に信頼を獲得していった。

  • 画像:トップダウンで働き方改革を実践曲げ工程。4m対応のHG-2204(左)、3m対応のHDS-1303NT(右)を設備し、幅広い製品に対応する
  • 画像:トップダウンで働き方改革を実践TIG溶接作業。溶接工程はEML-AJ導入時に第2工場に移設された

会社情報

会社名
有限会社 水野工業所
代表取締役
和田 逸人
住所
大阪府摂津市鳥飼中3-4-6
電話
072-654-8340
設立
1989年
従業員数
20名
事業内容
ファイバーレーザ加工・レーザ加工・パンチング加工・曲げ加工・プレス加工/ステンレス溶接・アルゴン溶接・スポット溶接YAGレーザ溶接・メッキ加工
URL
http://www.mizuno-kg.co.jp/

つづきは本誌2020年4月号でご購読下さい。

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