ENSIS-AJ 導入事例

6社のマシンを比較検討し、ENSIS-AJ(6kW)を選定

アルミ・ステンレスの中厚板に対応 ― 生産性は2倍以上改善

昭和飛行機工業 株式会社

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画像:6社のマシンを比較検討し、ENSIS-AJ(6kW)を選定「特殊車両部門」が製作するアルミタンクローリー(24キロリットル)。航空機製造で培った高度な加工技術を生かした同社の主力商品

航空機製造をルーツにバラエティー豊かな製品をラインナップ

画像:6社のマシンを比較検討し、ENSIS-AJ(6kW)を選定左から、製造部製造2課の尾長谷(おばせ)裕二課長、製造2課部品加工係の湯浅恭央(やすお)さん、生産企画部設備企画課の水村浩幸主事

昭和飛行機工業㈱は、1937年に航空機メーカーとして創業した。終戦までに大型輸送機を中心に800機以上の航空機を製造し、戦後は米軍の航空機の修理や初の国産旅客機YS-11の開発に参加した。その後は、航空機製造で培った高度な技術力と研究開発力を生かした「製造部門」と、JR青梅線・昭島駅前の社有地(130万㎡)を生かした「不動産部門」を両輪とするユニークな事業体として発展。2017年に創立80周年をむかえ、100年企業へ向けてさらなる飛躍を目指している。

「製造部門」は、「特殊車両部門」「特機部門」「航空機内装品・ハニカム・複合材部門」の3つに大きく分かれている。

「特殊車両部門」では、アルミタンクローリーやアルミタンクトレーラー、航空機用給油車、空港地下のパイプラインから燃料を補給するサービサー、小麦粉運搬用の大型アルミバルク車などを製造。「特機部門」では、防衛省向けシェルターなど。「航空機内装品・ハニカム・複合材部門」では、ギャレーなどの航空機内装品のほか、軽量・高強度が特徴のハニカム製品、ハニカム製品を芯材としたサンドイッチパネルなどを製造している。

  • 画像:6社のマシンを比較検討し、ENSIS-AJ(6kW)を選定2018年10月に、CO2レーザマシン(4kW)との入れ替えで導入したファイバーレーザマシンENSIS-3015AJ(6kW)。アルミ・ステンレスの厚板加工で威力を発揮し、生産性・加工品質とも大幅に改善した
  • 画像:6社のマシンを比較検討し、ENSIS-AJ(6kW)を選定操作性などが現場作業者から高く評価されたENSIS-AJのNC装置AMNC 3i

部品加工から完成品までの一貫生産に対応

同社の特徴のひとつは、航空機製造で培った高度な加工技術を生かし、部品加工から完成品までの一貫生産に対応していることだ。そのため、各製造部門に対して部品を製造・供給する内製工場を持ち、板金工場もそのひとつに位置づけられる。

板金工場で製造・供給する部品は、アルミトレーラーなどの特殊車両、シェルターなどの特機、ギャレーなどの航空機内装品など、用途や性格が異なるさまざまな製品に用いられる。そのため、材質・板厚をはじめ、幅広い加工領域に対応する必要がある。

使用する材質は、同社の特徴でもあるアルミが60%強を占め、鋼板が約20%、ステンレスが約10%。アルミとステンレスはメーター板が基本で4´×8´板がわずか、鋼板は3´×6´板を使用する。板厚は、0.5~3.0㎜の薄板と、4~20㎜程度の中・厚板が約半々となっている。

ブランク工程には、パンチングマシン、レーザマシン、ウォータージェットマシンの3台を設備。3.0㎜以下の薄板はパンチングマシンで加工するものが多い。レーザマシンとウォータージェットマシンで切断加工を行っている製品に限定すると、0.5~3.0㎜の薄板が15%、4~10㎜の中板が80%、12~20㎜の厚板が5%程度。平均ロットサイズは10個以下となっている。

  • 画像:6社のマシンを比較検討し、ENSIS-AJ(6kW)を選定軟鋼・板厚4.5㎜の切断面。鋼板は酸素切断とクリーンカット(窒素切断)を主に使用している
  • 画像:6社のマシンを比較検討し、ENSIS-AJ(6kW)を選定高張力鋼板(ハイテン)・板厚5㎜の切断面。ENSIS-AJのクリーンカットで問題なく加工できる

会社情報

会社名
昭和飛行機工業株式会社
代表取締役社長
田沼 千明
住所
東京都昭島市田中町600番地
電話
042-541-2111(代表)
設立
1937年
従業員数
約400名
事業内容
生活支援機器の製造・販売/航空機機装品及び軽合金構造物の製造・販売/ハニカム及びその加工品の製造・販売/汎用コンテナ、輸送支援機材全般/不動産事業
URL
http://www.showa-aircraft.co.jp/

つづきは本誌2019年6月号でご購読下さい。

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