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“ほしいものを、ほしいだけ、ほしい時に”

屋根材・外壁材の加工販売で発展

株式会社 角建材店

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画像:“ほしいものを、ほしいだけ、ほしい時に”長尺部材を曲げ加工するベンディングマシン

終戦後からモノづくりに携わる

同社を創業した角谷今一社長は御年82歳。しかし、年齢を感じさせないバイタリティーを備えており、お会いするなり生い立ちから話をはじめられた。

「私は国民学校(尋常小学校)5年生の時に終戦を迎えました。今の義務教育である『6・3制』は1947年に制度化されましたが、その狭間にいた私は、上の学校には進学せず、担任の紹介で商社の見習いとして働くことになりました。刈谷市内の建設資材商社で、資材を配送する仕事に就きました。年齢が満たず車の運転はできなかったので、助手席に乗って積荷の上げ下ろしを手伝っていました」。

「この時期に、神武景気から始まった高度経済成長を経験しました。そのあとは、人づてで社員4名の機械工場に転職、加工の仕事をするようになりました。真面目に務めるうちに社長からも頼りにされ、さらに一生懸命働きました。従業員もいつのまにか30名まで増え、私も部下を持つ立場になりました」。

  • 画像:“ほしいものを、ほしいだけ、ほしい時に”角谷今一社長
  • 画像:“ほしいものを、ほしいだけ、ほしい時に”愛知県刈谷市にある㈱角(すみ)建材店の本社工場

42歳のとき独立を果たす

「ところが社長のご子息が入社、采配を振るわれるようになると、私の存在が重しになっていたようです。そんな時、以前勤めていた建設資材商社から『戻ってきてアウトセールスの仕事をしてみないか』とお誘いを受けました。この申し出を受け、資材倉庫の片隅に机を置き、電話線を引いて、建設資材販売の仕事をするようになりました。商社からの伝票にサインすると、資材の入庫から出庫まで、私の手を通らず進むので、それなりの仕事になりました。しかし、平たく言うと雇われ仕事だったため、手元に残るお金は多くありませんでした」。

「私はそれでも満足していましたが、お世話になっていた農協の理事長が私の将来を心配して、独立を勧めてくださいました。それがきっかけで独立を決心。家内と結婚する前に家内のご両親からいただいた土地を担保に銀行から借金し、1977年に愛知県知立市で㈱角(すみ)建材店を設立しました。私が42歳のときの話です」と、角谷社長は独立までの苦労を語ってくれた。

  • 画像:“ほしいものを、ほしいだけ、ほしい時に”工場にはロールフォーミングマシンやベンディングマシンが並ぶ
  • 画像:“ほしいものを、ほしいだけ、ほしい時に”長尺の外壁材は2人がかりで曲げ加工を行う

会社情報

会社名
株式会社 角建材店
代表取締役
角谷 今一
住所
愛知県刈谷市一ツ木町5-5-21
電話
0566-28-5505
設立
1977年
従業員
71名
業種
金属外装建材の加工・販売、雨どい・JIS 配管の卸販売、ステンレス鋼板の加工・販売、窯業系外装材・屋根材卸販売

つづきは本誌2016年8月号でご購読下さい。

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