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プレス加工と板金加工の技術を融合し、多様なニーズに対応

自動サービス機関連が売上の半分を占める

有限会社 杉原プレス

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画像:プレス加工と板金加工の技術を融合し、多様なニーズに対応パンチングマシンEM-2510MⅡ+AS-2512N+ULS-2512N。素材供給・製品集積の自動化システムにより長時間連続運転が可能

32歳で3代目社長に就任 ― 祖父・祖母から事業を承継

画像:プレス加工と板金加工の技術を融合し、多様なニーズに対応杉原洋平工場長(左)と杉原伸一社長(右)

㈲杉原プレスは、1968年に杉原伸一社長の祖父が一般企業を定年退職後に二輪車部品のプレス加工工場として創業し、1970年に法人化した。1971年から溶接事業も開始。1973年から関西の大手照明器具メーカーの仕事を受注するようになり、本格的に板金加工・プレス加工を行うようになった。1978年には金型の設計・製作も自社で行うようになった。

1980年、現在地に本社工場を建設・移転。1983年にプレス金型を管理するため、当時のプレス加工業界でも珍しかった立体自動倉庫を導入。生産合理化に取り組み、現在では立体倉庫に収納する金型が2,000種類以上におよんでいる。得意先も電気機械・照明器具・自動サービス機・店舗什器・建設機械などの大手企業へと広がっていった。

1990年には祖父の逝去にともない、祖母が2代目社長に就任した。1999年には大学を卒業した杉原社長が入社。その後、照明機器メーカーに出向し、3年ほど業務全体の流れを学んだ。

この頃に自動サービス機メーカーからの仕事が増え、2001年にパンチングマシンVIPROS-357、レーザマシンLCV-3015を導入。杉原社長は、これらのマシンの操作とプログラム作成のため、2002年に会社に戻った。同社ではこの時期から板金加工の割合が高まっていった。

2009年には当時32歳の杉原伸一社長が3代目経営者として就任した。

  • 画像:プレス加工と板金加工の技術を融合し、多様なニーズに対応サイクルローダーASR-2512Nを後付けしたEM-2510NT(手前)と、2棚仕様で導入したEM-2510MⅡ(奥)
  • 画像:プレス加工と板金加工の技術を融合し、多様なニーズに対応2024年5月に導入したベンディングマシンEGB-8025e

多様な設備を保有しニーズに応える ― 板金加工・プレス加工の両方に対応

同社は板金加工とプレス加工の両方を得意としており、継続的な設備投資によって、板材の切断・抜き・曲げ・スポット溶接・プレス加工を行う多様な設備を保有。得意先のニーズに応える生産体制を追求し続けてきた。

プレス工程には、200トン・ダブルクランクコイルライン、80トン・リンクモーションコイルライン、プレスロボットライン、60トン・コイルラインをはじめ、多数のプレス機が設備されている。

板金工程には、駆動方式にACサーボ・ダイレクトツインドライブを搭載したパンチングマシンEM-2510NTに後付けでサイクルローダーASR-2512Nを組み合わせ、素材パレット用のストッカーと製品・スケルトンパレット用のストッカーを組み合わせたEM-2510MⅡ+AS-2512N+ULS-2512Nを導入。VIPROS-357、LCV-3015などは経年劣化にともない撤去した。

ベンディングマシンなどの導入に際しては「ものづくり補助金」を活用。EGB-8025e、HG-8025などの最新設備を積極的に導入し、小ロット・短納期の生産が可能な体制を整えてきた。さらに、日々の技術研鑽によって顧客満足度を向上させるとともに、自動化・スキルレス化よって従業員の負担軽減、作業環境改善に努め、働きやすい職場づくりにも力を入れている。

  • 画像:プレス加工と板金加工の技術を融合し、多様なニーズに対応各種プレス機が並ぶプレス工程
  • 画像:プレス加工と板金加工の技術を融合し、多様なニーズに対応今年度導入したMig溶接ロボット。建設機械関連の中・厚板を溶接する際に活躍している

会社情報

会社名
有限会社 杉原プレス
代表取締役
杉原 伸一
所在地
三重県鈴鹿市国府町字石丸7651-26
電話
059-378-8616
設立
1970年
従業員数
15名(技能実習生含む)
主要事業
プレス加工・製缶・板金・溶接加工
URL
http://sugihara-p.co.jp/

つづきは本誌2024年9月号でご購読下さい。

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